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国立大学法人 電気通信大学

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お知らせ

【報告】中国・長江流域の6協定校から招聘の学生等15名が来学、超スマート社会に向けた先端科学技術を研修

2020年03月16日

令和元年度に採択されたJSTのさくらサイエンスプラン「A科学技術体験コース」による交流計画「超スマート社会に向けた先端科学技術を研修」に基づき、本学と学術交流協定を締結している中国・長江流域の6大学(中国科学技術大(幹事校)、電子科技大、武漢科技大、南京大、上海交通大、浙江工業大)から、学生12名をSkypeインタビューなどで選抜、引率教員を加え15名が来学し、令和元年11月24日から30日まで7日間に亘り研修しました。各派遣元大学は世界的に学術水準の高さやグローバル化で定評があり、本学では研究交流、語学留学、短期交換留学プログラム(JUSST)による留学生受け入れ、国際インターンシップやサマースクールへの学生派遣など、幅広い学術交流を推進中です。
本計画の策定に際し、JSTの中国研究サロンなどに参加、両国共通の課題を選定しました。

本計画では、超スマート社会に向けた基幹技術としてIoT, AIおよびロボティクスを取り上げ、招聘者は受講や研究室見学により先端科学技術を体系的に学ぶとともに、交流関係にある政府研究機関を訪問し、関連科学技術の実際を学びました。本計画では日本語・日本文化の基礎知識を修得する機会も設け、渡航前学習との相乗効果で、自己紹介などのコミュニケーション能力を付与、本学学生と相互理解を深めました。また渡航前から帰国まで一貫し、全招聘者と本学の担当者や交流学生を、中国で普及しているスマホのWeChat機能でリンクし、招聘者へ連絡、移動・宿泊時の安否確認など危機管理に万全を期し、全員無事帰国までをフォローできました。招聘者のアンケートの多くが、本計画に参加できたことへの謝意と、本学や我が国の先端科学技術への関心を高めたことを報告していました。

1日目:
招聘者全員北京経由の同一便で羽田着、宿舎(JICA東京)でオリエンテーション
2日目:
学長表敬、本学の概要や留学制度、中国人留学生会等の紹介、研究室見学(石橋研究室:IoTセンサネットワーク、市川研究室:IoTによる電力網制御、明研究室:多機能ロボット等、米田研究室:レーザ分光の体験・新世代レーザ等)、国際教育センター笠原教授による日本語教室、学生交流・歓迎会
3日目:
研究室見学(庄野研究室:Deep Learningの医療応用、新・澤田研究室:超スマート社会・自律分散システム、沈研究室:半導体量子ドットによる次世代太陽電池、桂川研究室:超短パルス光列生成等)、UECコミュニケーションミュージアム見学
4日目:
筑波宇宙センター見学(国際宇宙ステーション「きぼう」、AIによる「ハヤブサ2」の制御)
産業技術総合研究所見学(Humanoid Robotに関する研究紹介、開発されたロボットの見学)
5日目:
情報通信研究機構見学(時刻標準・音声翻訳等見学、Society5.0関連研究活動を学ぶ)
理研・脳神経科学研究センター見学(ノーベル賞に輝く理研の歴史、AIによるfMRI画像分析、4T-MRI等)
6日目:
日本科学未来館見学(アンドロイドや二足歩行のアシモの実演見学など)
浅草寺周辺で日本の文化や習慣への理解を深めた
7日目:
宿舎で研修を総括、帰国の途へ
学長表敬、左から5人目福田学長、右から7人目中野理事、左から1人目本学の中国人留学生会長の朱瑞宸さん、3人目実施担当の国際戦略室高橋客員教授、右から2人目国際戦略室古川特任准教授、他は招聘者
石橋研究室にて、石橋(孝)教授からIoTに向けた超低電力LSI設計技術について説明を受ける招請者
市川研究室にて、市川名誉教授からIoTプラットフォームの形成に有効な仮想グリッドによるエネルギー制御について受講する招聘者
明研究室にて、人の動きに即して動作し、空間を移動可能な高度のマニピュレータの研究状況について研究室メンバーから説明を受ける招聘者
米田研究室にて、米田教授の指導の下でレーザ分光の実験を体験、さらにフェムト秒レーザ・プラズマホトニクス等について説明を受ける招聘者
国際教育センターにて、笠原教授から日本語の基礎会話、日本の文化紹介を受講する招聘者
庄野研究室にて、Deep Learningによる医療画像の解析や特徴量抽出に関する研究活動を紹介する留学生の林 铮揚君(左1人目、2人目は庄野教授)と聴講する招聘者
沈研究室にて、沈教授から半導体量子ドット増感型の低コスト・高効率次世代太陽電池に関する研究開発状況の説明を受ける招聘者
桂川研究室にて、留学生の劉 衛永君から、大容量光通信に向けた超短パルス光列生成の説明を聴く招聘者
コミュニケーションミュージアムにて、学術調査員の和田光弘さんの説明を受けて、モールス通信機の動作を体験する招聘者
筑波宇宙センターを訪問、国際宇宙ステーションきぼうの内部や歴代の打ち上げロケットを見学、国際宇宙ステーションを実感する招聘者
筑波の産業技術総合研究所を訪問、開発されたロボットを見学後、人体再生につながるiPS細胞等の研究成果の説明に聴く招聘者、この後引き続きロボットイノベーション研究センターの研究活動を受講
小金井の情報通信研究機構を訪問、セシウム周波数標準による時刻配信、サイバーセキュリティ分析、5G開発、音声言語変換、香りの遠隔制御など体験研修、航空機搭載合成開口レーダーによる多摩地域の地図を見る招聘者
和光市の理研・脳神経科学研究センターにて、AIによるfMRI画像分析等の研究を聴講、4T-MRIの概要説明を聴き、高精度の医画像解析に必要な強磁場の発生実験を体験する招聘者
日本科学未来館を見学、二足歩行ロボットアシモの実演を、興味深く見ている招聘者(右手)
雷門の前で、少人数に分け、浅草寺までの仲見世通りを散策、左端は高橋客員教授、右端は参加した本学・院生の和田太一君、他は招聘者
阿部副学長から招聘者に修了証書を授与、前列右から7人目阿部副学長、1人目高橋客員教授、他は招聘者