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研究者情報:研究・産学連携

研究室紹介OPAL-RING
柏原 研究室

eラーニングのための学習プロセスモデル化技術、
Webベース学習支援システムツール開発技術

所属 大学院情報理工学研究科
総合情報学専攻
メンバー 柏原 昭博 教授
所属学会 人工知能学会、電子情報通信学会、教育システム情報学会、情報処理学会、日本教育工学会
研究室HP http://wlgate.inf.uec.ac.jp/
印刷用PDF

掲載情報は2015年8月現在

柏原 昭博
Akihiro KASHIHARA
キーワード

eラーニング、学習科学、学習工学、技考学、学習モデル、メタ認知支援ツール、eラーニングライブラリ、学習リソースナビゲータ、Webベース学習支援

研究概要

eラーニングにおける学び方を考える「技考学」を研究開発し提唱

当研究室ではネットワーク時代の新しい教育・学習モデルを創出するとともに、新しい学びの世界を拓く学習支援技術の設計・開発を進めている。当研究室が提唱しているのが、新しいメディアを使い、いかに学んでいくかを発見する「技考学」である。これが第1のプロジェクトである。
インターネットが進展する中で、物理的・空間的制約を受けずに生涯学習ができるeラーニングに期待が集まっているが、現実にはなかなか成果が上がっていない。
その原因の1つが、膨大な数のコンテンツの中から自分に必要な情報を集め、再構成する必要があるということだ。つまり、学習者が主体的に情報を求め、学んでいかなければならないという点だ。

メタ認知支援ツール

そこで当研究室では「どんなツールが必要か」ではなく、まず「どのように学んでいけばよいか」という学習モデルを打ち出し、それに基づいてツールを開発するという手法を選択した。
その1つが「メタ認知支援ツール」である。人が何らかの知識を身につけようとWebサイトをブラウジングするとき、本を読むように順序立ててサイトを眺めているのではなく、次から次へとサイトを眺めながら、それぞれを関連付けたり、知識として再構築するために自分の頭の中でそれぞれをマッピングしたりしている。
だが、それが上手にできないと、膨大な情報に混乱して、自分自身が何を求め、なぜ辿ってきたのかが不明確になり、学習どころではなくなってしまう。
そのとき、このメタ認知支援ツールは、学習者がブラウジングしたページを自動的に読み取ってマップを作っていく。そしてページ間を関連づけて、その履歴を残していく。学習者はそのマップや履歴を見れば、自分がどういう経路で現在のページに行き着き、今まで見てきたページは相互にどう関係しているのかが一目でわかる仕組みになっている。このツールを使って学んだ学習者は、インターネットを使った学習方法というものを自然と身につけることができる。つまり、メタ認知支援ツールは「学び方を学ぶ(メタ学習)ツール」であるといえるわけだ。

eラーニングライブラリ、学習リソースナビゲータ

このメタ認知支援ツールに加え「eラーニングライブラリ」「学習リソースナビゲータ」などの学習ツールも開発し、これらのツールを使って従来のテキスト教材では実現できなかった、新しい学習環境の構築を、当研究室では第2のプロジェクトとして進めている。
さらには、こうした学習環境をWebを通じて公開することで、より多くの人たちがこのプロジェクトに参画することを可能にし、そうして参画した人たちの声を、より実効性のあるシステムの開発に反映していこうという構想も、社会に開かれた研究活動として高い評価を得ている。

 
Webリソースを学ぶためのメタ認知支援ツール

アドバンテージ

教育に工学的にアプローチする「学習科学」を目指す

多くの教育機関や教育研究者が提唱するeラーニングと、当研究室のプロジェクトとの最大の違いは、「学び方を学ぶ学習モデル」を基軸にし、それを実現していく上で電通大らしい工学的なアプローチをしているという点である。
学習者がいかにWebという新しいメディアを使って知識の積み上げを行っているかをつぶさに観察し、その手法をツールの開発に反映させる。そのツールを使って学習する人は、自然とその「学び方」を習得できる。こうした考え方は、単にコンテンツのみを羅列したり、「こんなこともできる」とばかりに奇をてらった学習ツールとは一線を画しており、極めて合理的である。このような「学習を科学する」という姿勢が、当研究室の大きな特色である。

ラーニングベンチの公開

もう1つの特色は、大学内という閉じた空間の中だけで研究活動を続けるのではなく、遠隔学習、生涯学習に興味や関心を持つ多くの人たちに参加を呼びかける「開かれたプロジェクト」として活動を進めていることだ。当研究室のホームページでは前述のような学習支援ツールを使いながら学習を進めることができる環境として「ラーニングベンチ」が公開されている。
この環境を使って多くの人たちがさまざまな学習をすることで、それぞれの「学び方」が当研究室にフィードバックされ、新たな学習モデルや学習ツールの開発に反映されていく。こうした研究の進め方も先進的で、Webというメディアの特質を捉えたものであると言えるだろう。

研究ミーティング風景

今後の展開

本格的なeラーニング時代到来の起爆剤となるか

教育に対するニーズは年々広がりと深まりを見せている。子どもたちにはよりきめ細かい教育が求められる一方で、遠隔地に住む人たちや高齢者のための新たな生涯教育のあり方が問われている。
そうした中でインターネットを使った新しい学習システムには大きな期待が寄せられており、その期待に応えるためにも、Webを使った新しい学習モデルの構築が急がれる。
当研究室がこれまでに構築してきた学習モデルや学習ツールは、今後さらに進化していくはずで、本格的なeラーニング時代の幕を開ける起爆剤になると期待されている。

プログラミング風景
研究・産学連携