このページの先頭です

メニューを飛ばして本文を読む

ここから本文です

サイト内の現在位置

研究者情報:研究・産学連携

研究室紹介OPAL-RING
末廣・工藤・冨沢 研究室

実世界で人の役に立つ・人と協調する・
人を楽しませるロボットの研究

所属 大学院情報システム学研究科
情報メディアシステム学専攻
メンバー 末廣 尚士 教授
工藤 俊亮 准教授
冨沢 哲雄 助教
所属学会 IEEE、日本ロボット学会、日本機械学会、計測自動制御学会
研究室HP http://www.taka.is.uec.ac.jp/
印刷用PDF

掲載情報は2015年8月現在

キーワード

自律移動ロボット、サービスロボット、メカトロニクス、知能システム、人間行動観察学習、コツ、スキル、ひも結び、マニピュレーター、RTミドルウェア、
コンピュータビジョン

末廣 尚士
Takashi SUEHIRO
工藤 俊亮
Shunsuke KUDOH
冨沢 哲雄
Tetsuo TOMIZAWA

研究概要

人間とインタラクションするハードやソフト

ロボット工学は、ハードウェア、ソフトウェア、制御、仮想現実、人工知能などさまざまな技術の統合技術である。当研究室では、末廣、工藤、冨沢がそれぞれの得意分野を活かし協力して、ハードウェアとソフトウェアを統合し、生活の中で人間とインタラクション(相互作用)を行い、役に立つ知能システム(ロボット)の研究・開発を行っている。

自律移動ロボット、サービスロボット、メカトロニクス

冨沢は、自律移動ロボット、サービスロボット、メカトロニクスについて研究している。例として、電動カート(セニアカー)に搭載したGPSセンサで位置情報を取得し、各種センサで人や障害物を避けながら目的地まで自律走行するロボットなどが挙げられる。
2010年11月のイベント「つくばチャレンジ2010」(自律移動ロボットの技術チャレンジ)では、当研究室の電動カート「CARTIS TypeR」が、つくばエキスポセンター周辺の約1・1km強のコースを一時停止も含んだ条件下で自律的に走行し、見事完走を果たした。
他にも、自動ドアを賢くする「インテリジェント自動ドア」も研究中である。これは、センサにより周囲の人々の流れを読み、ドアを通ろうとする人だけに開くものや、1人しか通らない場合は扉を1人が通れるだけの半開きにしたり、急いで来る人には速くドアを開けるといった、それぞれの人に合わせた適切な開閉を実現する自動ドアだ。この研究は、ただ単に自動ドアを便利にするだけではなく、省エネにつなげられると考えている。

CARTIS TypeR
走行する電動カート

作業のコツを理解するロボット

工藤は、ロボットが人間の行動を見て、そこから「コツ」を見出し複雑な動作でも真似をする「人間行動観察学習」と呼ばれる研究をしている。

マニュピレータに紐結びをさせる

その1つが、ロボットにひもを結ばせることだ。ひもを結ぶ動作を人間がロボットに教える場合、ひもはグニャグニャと変形するため、人間が教えたのとまったく同じ手先動作でロボットがひもを操作したとしても、必ずしも同じようにひもを結べるとは限らない。ひものたわみ具合や絡まり方など要所要所をきちんとおさえて動作して、初めて確実にひもが結べるようになる。しかし、これを人間がいちいちプログラムしていたのでは、とてもロボットを一般生活に取り入れることはできない。1回人間が教えれば、何がその作業の「キモ」なのかをロボットが自動的に「スキル」として理解することが重要なのだ。

また、過去に「会津磐梯山踊り」をロボットに踊らせたことがある。この時、人間の動作に近い動作を適当に作ってロボットに実行させるのではなく、音楽と動きが止まっている箇所を「とめ動作」として認識させ、その部分を集中的に真似ながら踊らせることにより、人間の目からみてメリハリのある踊り方になることを見つけ出した。このように「スキル」に基づきロボットに作業を教えることにより、より質の高い作業を簡単にロボットに教えることが可能になる。
現在研究中の「ひもを結ぶ動作」に関しても、データを毎秒2万点取っているが、人間が適切な点を教えれば12点で充分足りることが分かった。さらに工藤は、ロボットがいかにしてこのような情報を自動的に取り出すことができるかを研究している。

ロボット作業スキル

末廣は、ロボット作業スキルについて研究している。一般にロボットを動かすためには事細かな動作について数多くのプログラムを書かなければならないが、それを「あれをここに持っていけ」というような簡単なレベルの指令でロボットを動かせるようにしたい。これを実現するには、ロボットの作業に必要な動作をスキルプログラムとして再利用ができる形でいくつか用意しておく方が良い。

コンピュータビジョン

また、ロボットの目であるコンピュータビジョンについても同様な考えでその利用法を研究している。コンピュータビジョンは計算機の処理速度が昔と比べ格段に速く実用に耐えるようになってきたため非常に注目されている。しかし、実際には日常生活空間のような複雑な環境下ではまだあまり活用されていない。そこで、その使い方を限定し、動作とセットにして条件反射のような仕組みでロボットに教えてやり、それを作業スキルとすることで、いろいろな作業が行えるようになるのではないかと考えている。

RTミドルウェア:ロボット技術の蓄積、再利用

作業スキルに限らず、ロボットの知的な振る舞いはそれぞれプログラムとして実現される。これまで大学や研究所でロボットの知的な機能が多数開発されているが、OSやプログラミング言語、さらにはプログラムの書き方の違いなどにより、開発されたところ以外で使われることはほとんどなかった。「RTミドルウェア」はロボットの機能の標準的な仕様に基づいてRTコンポーネント化することで、それを他者が容易に再利用できるようになっている。RTミドルウェア技術を利用することで、研究室で開発された新しいロボット技術が研究室内で利用されるだけでなく外の社会に広く普及していくことを期待している。またそのためのツール開発なども行っている。

アドバンテージ

ロボットなら何でも来い

当研究室では、メンバーそれぞれが得意分野を活かし協力して、役に立つロボットの研究を行っていることが、大きなアドバンテージだ。これにより、センシング、認識、計画、移動、作業などさまざまな機能を統合する必要がある知能システム研究を総合的に行うことができる。
またこれらの技術をコンポーネント化し、効率的にシステム構築を実現する「RTミドルウェア」と、ロボットに関して全方位で対応することが可能だ。
これまでの説明から、当研究室はソフトウェアが中心だと思われるかもしれないが、ハードウェアに関しても非常に強いと自負している。1つの講座としてはかなり充実した電気・機械工作室が研究室内にあり、ハードの自作や改造などを行い、簡単なロボットならここで作れることもアドバンテージだ。

今後の展開

生活を楽にしてくれるロボットや知能システムを作る

当研究室が研究しているロボットや知能システムが人間の生活にどんどん入っていき、生活を楽にしてくれるようにしたい。これらの技術をとりわけ高齢者や障害者などの生活に活用し、いろいろな人々の生活に役立てていきたい。
また、企業活動の中でロボットにさせたい作業があれば、一緒に研究開発を行いたいと考えているので、是非、当研究室にお声がけいただきたい。

研究・産学連携