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概要

UEC WOMAN No6 Campus

未来の技術を創る大学院ではさらに高度な学力、技術力、実践力を身につけ、専門分野の研究を深めていきます。まだ誰も見たことのない研究の成果が、よりよい未来を築く可能性を秘めています。紙のようにページをめくることのできる「電子書籍」を開発。「あったらいいな」が研究の原点ドラえもんが出してくれるような、「あったらいいな」を開発したい。そんな思いが私の研究の原点です。現在は成見研究室に在籍し、使いやすい電子書籍を開発しています。小説家になりたいと思うほど、私は紙の本が大好き。数ページ先をめくってみたり、ちょっと前に戻ったりできるのは、紙の本だからこそできること。一方で電子書籍は軽くて、持ち運びに便利。その長所を生かし、紙をめくるような感覚で読める電子書籍が「あったらいいな」と考えました。学部生時代に取り組んだのは、3Dの電子書籍システムです。スマートフォンのアプリケーションとして開発したのですが、画面が小さくて見づらいため、目が疲れてしまうのが欠点でした。そこで大学院では、本物の書籍に近い形にする研究に取り組むことにしました。この電子書籍は、こんな仕組みです。ヘッドマウントディスプレイを通して、目の前の空間に書籍が出現。身体全体の動きや距離感を感知する「キネクト」と、指先の動きや角度などを感知する「リープモーション」の2つのモーションセンサーを組み合わせることで、ユーザーの身体に合わせて書籍が現れ、指の動きでページをめくることができるようになるというものです。この研究の着想を得たきっかけは、『マイノリティレポート』というSF映画です。登場人物がディスプレイに手をかざすだけで画像を再生しているシーンを見て、「こんなふうに格好よく本が読めたらいいな」と思ったのです。私の発想法やアプローチは文系タイプ。ヒラメキから入ることの多い理系的アプローチとは違い、電子書籍アプリを作ったときは何度も描画を描いてまずは大和田瑛美華さん大学院情報理工学研究科情報・通信工学専攻コンピュータサイエンスコース博士前期課程1年情報理工学部卒業私立日本大学第三高等学校出身キネクトだけでは、指先の細かな動きは認識できず、指と書籍の間にズレができてしまう。リープモーションと組み合わせたところが、大和田さんのオリジナル。写真は昨年の卒研で開発したアプリケーションのスクリーンショット。形を作ってみるなど、思考錯誤しながら研究を進めてきました。博士前期課程修了後は就職を考えています。これまで取り組んできた研究が仕事と直結することはないでしょう。でも研究で培ったスキルや、スキルを磨いた経験は、仕事をする上では必ず役に立つと思っています。10UEC WOMAN in Campus