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概要

UEC WOMAN No7 Society

UEC WOMAN in Society7電気通信大学での学びが、次世代の女性を育てる教育につながっている高校の放送部で機械の仕組みに興味を持った「電通大方式」の厳しい授業と課題で基礎力を鍛える酒井さんが理系に転向したのは、高校の放送部で活動したことがきっかけだった。もともとアナウンスに興味を持っていたが、入部してみると機械の仕組みや扱い方と電通大に入った当初は、「エンジニアになろう」と思っていたという酒井さん。念願かなってロボット製作の研究室に入ることができたが、そこで意外にも心境の変化がやってきた。「夢中で研究に打ち込んでいましたが、研究はひとりで突き詰めていくもの。そうした仕事よりも、大勢の人と接する仕事が向いているのではないかと思うようになりました。それなら人に教える仕事に就きたいと思ったのは、中学生た。センスではなく、地道に学ぶことで数学を克服していきました。そうした自分自身の経験を踏まえて、数学が苦手な生徒に向き合っています」そう話す酒井さんが、大学入試を控えた高校生の数学指導で大切にしているのが「最初の一手」。つまり、問題をどのように解くかという最初の糸口だ。数学的なひらめきがなければ、いろいろなアプローチを試し、さまざまな糸口をストックしていくしかない。そのくり返しで、やがて最初の一手をたぐりよせることができる。「アプローチの引き出しが増えると、考える力がついて、粘り強く問題に取り組むこともできるようになります。ただし、まずは徹底的なくり返しで基礎をしっかり身につけることが大事。数学や物理といった理系科目は、学習時間が減るとすぐに成績に影響します。継続して頑張るしかないのです」いった技術的なことがおもしろく、もっと知りたいと思うようになったと振り返る。さらに大学受験を控え、大学案内の冊子を見ていたところ、そこに電気通信大学の小さなコラムを見つけた。内容は、踏切の自動化システムの開発をしているというもので、酒井さんはそのユニークな発想に釘づけになったと言う。「機械が人間を認識する研究をしているという短い記事でしたが、今でも忘れられないほど惹かれたんです。それで機械の勉強をしたいと強く思うようになり、電通大に進学しました」の頃、友人や後輩に勉強を教えたときに、『すごくわかりやすい』と言ってもらえた経験があったからです」教師となり、現在中学2年生の担任を務める酒井さんは、自分自身のことを「厳しい先生」だと分析する。それは生徒たちに課題を多く出し、甘やかさない。電通大でのハードな課題や授業をクリアすることで粘り強さを身につけた自身の経験から、「電通大方式」で基礎力を養うことをめざしている。「教えることは楽しいですね。一人ひとりの成長を支えながら、自分自身も学ばせてもらっています」電通大での学びが、次世代の女性を育てる教育につながっている。出産・育児を経験。定年まで教壇に立っていたい女子教育の現場に立ち数学を指導ロボット研究に取り組みつつ、教職の道へ文系から理工系に転向して入学。実験や課題を果敢にこなす29歳で結婚。その後出産し、現在は7歳と9歳の男の子の母である。出産、育児休業を経て、職場復帰。卒業生たちがいつ訪ねてきても迎えられるように、定年まで勤めたいと言う。藤村女子中学高等学校、共立女子第二中学高等学校の数学科非常勤講師として2年勤めたのち、現職の数学科専任教諭に。「つねに学び続ける人間であること」をモットーとする。卒業研究のテーマは多関節ロボット。しかし技術職よりも、多くの人と接する仕事をしたいと考えるようになり、大学4年次から教職を志望。大学院に進学して研究を深めつつ、教職をめざす。電通大に入学。もともと文系志望だったため、ほかの学生に比べてスタートの遅れを感じたが、「電通大に入ったのだから、エンジニアになろう」と思い、ハードな実験や課題をクリアする。29歳25歳22歳18歳中学2年生の授業で使っているテキストは、高校の学習内容も含む。中間一貫校ならではの先取り学習を取り入れ、基礎力をしっかり伸ばし、応用へとつなげる。Activity