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情報理工学部(夜間主課程):学部・大学院

教育方針

教育方針

大学教育の目的は、幅広い教養と高度の専門能力を身に付け、柔軟な思考力と豊富な想像力に基づく創造性豊かな、視野の広い人材を育成することにある。また、電気通信大学では、高度コミュニケーション社会を支える総合科学を「総合コミュニケーション科学」と称し、「人と人」、「人と社会」、「人と自然」、「人と人工物」の全てのコミュニケーションを対象に置き、基礎から応用に至る研究を有機的に連鎖させて総合的な学術の発展を図り、平和で幸福な社会の進歩発展に寄与することを目標としている。
そこで本情報理工学部では、「総合コミュニケーション科学」に関わる科学技術の諸分野において高度な専門能力を育み、幅広く深い教養を授け、主体性・国際性・倫理意識を育成する教育を展開し、科学者・技術者として総合的実践力ある人材を育成することを教育方針とする。
この方針に基づき、情報理工学部のカリキュラムは、人間性の陶冶に資する「総合文化科目」と、入学直後から始める「実践教育科目」、基礎から各学科(課程)・コース(プログラム)の専門性へと系統的に展開する「専門科目」の三つの科目群から構成され、1から2年次の間は学部共通教育、学科(課程)教育によって、勉学に取り組む十分な意欲と能力、基礎学力、学科(課程)共通の専門基礎力に重点をおいた幅広い学びを行い、併せて、学科(課程)内の各専門コース(プログラム)の内容を解きほぐして提示する俯瞰授業等によって専門分野に関する理解を深め、3年次から自己の資質、目標に即して柔軟に進路を選択しコース(プログラム)に所属して専門性を極める体系となっている。先端工学基礎課程(夜間主課程)には、さらに、就労経験(企業内研修や長期インターンシップによる労働経験)に基づいた課題研究を大学と企業の連携指導の下で進め、専門分野における現実的技術あるいは課題について、工学的に読み解き、解決できる応用力・実践力を育成する科目を配置している。

[A]全学科・課程に共通する学習・教育目標

「科学的思考能力の養成」、「科学者・技術者としての倫理意識および人間性・国際性の養成」、ならびに他人の考えを正しく理解し自分の考えを人に正しく伝える「論理的コミュニケーション能力の習得」を全学科・課程に共通する学習・教育目標とする。各学科・課程では、それぞれの教育目的に沿う専門的能力について、学科・課程特有の学習・教育目標を設定している。

(1)科学的思考能力の養成

今日の科学技術は極めて精緻になり進歩もまた急速である。単に現在の先端的な知識・技術を習い覚えることだけでは、習得したものは短期間で古くなり役立たなくなる。科学技術の領域で自立した科学者・技術者となるためには、学問を基礎から体系的に学び、応用力、柔軟性、創造性などの力を身に付けることが重要である。専門の道を極めるのは高い山を登るのに似ている。長い道のりを一歩一歩たゆみなく歩み続けるうちに、徐々に展望が開け、歩むことがますます楽しくなり、目指す頂上に達することができるのである。本学部では、自然科学、数学などの基礎を十分に教育することによって、それらの知識を縦横に応用できる豊かで柔軟な科学的思考能力を持つ人材を養成する。

(2)科学者・技術者としての倫理意識および人間性・国際性の養成

社会に貢献する科学者・技術者としてその役割を果たすためには、深い教養と豊かな人間性を養わなければならない。20世紀後半にいたって、科学・技術は人間ないし環境との調和の面で深刻な問題を引き起こし始めた。特に科学者・技術者にとっては、グローバル化した科学・技術のもたらす人間・社会・環境への影響、それへの深い理解を持つことが従来にも増して重要な素養と考えられるようになった。21世紀に活躍する科学者・技術者には、自分の携わる科学・技術と国際社会・環境との関わり方を意識し、高い倫理性をもって自らの行動原理を自覚できることが求められている。本学部では、幅広く深い教養を育み、高い倫理意識および人間性・国際性を持つ人材を養成する。

(3)論理的コミュニケーション能力の習得

人間社会においては、他人の考えを正しく理解し、自分の考えを人に正しく伝える能力が不可欠である。そのような能力によって初めて、高度に発達したコミュニケーション手段・技術が活かされ、社会に貢献できるようになる。具体的には、文書作成、口頭発表等を通じて正確かつ論理的に情報を伝え、効果的な討論を行うなどの能力が求められる。本学部では、そうしたコミュニケーション能力を養うとともに、さらには国際的に通用するコミュニケーションスキルを持つ人材を養成する。

[B]学習上の指針

大学における科目の履修にあたっては、高等学校まで以上に、学生諸君の主体的・能動的な学習姿勢が強く期待されている。特に、実験・演習は、講義で学んだ事柄を体験し定着させ、技術・技法を確実に身に付けるための重要な科目である。また、昼間コースで必修となっている卒業研究は、教員の個別指導のもとに、はじめて自分で一つのテーマに取り組んで研究を行うもので、4年間の学習の総仕上げとして極めて重要な意義を持っている。実験・演習・卒業研究においては、諸君が自ら積極的に行動しなければ成果を得られないことは言うまでもないが、その他の科目においても、単に与えられたものを受け取るだけでなく、自分で納得ゆくまで掘り下げ、徹底的に考えて物事の本質を捉えようとする姿勢が大事である。
学部の教育はそれ自体で一旦完結するものであるが、学問の道を深め一層高度な専門能力を習得したい者は、大学院においてさらに学習を続けることを強く勧める。大学院博士前期課程には学部各学科の専門コースがそのままの構造で継続されており、そこで展開されている「連携専門科目」を介して学部と大学院のカリキュラムの連続性が図られており、その科目は学部生にも開放されている。

学習・教育目標

課程における学習・教育目標を以下に示す。

先端工学基礎課程

情報・メディア・通信プログラム、電子・機械・制御プログラム

教育目的

本課程は、勤労者・社会人に対して総合コミュニケーション科学に関わるものづくりに必要な専門教育を授け、教育の機会均等と成人教育の充実を図り、もって社会、文化の進展に貢献する人材の育成を目的とする。産業界における技術的課題について、その内容を工学的に読み解いて解決手順を見出しながら、必要な基礎力とさまざまな分野への適応力を身につけた専門的職業人の育成を行う。
実社会での就業もしくはその体験を踏まえた学修を前提としており、入学時の本人の状況および希望にあわせて「社会人コース」と「インターンシップコース」の2つの履修タイプに分かれる。
「社会人コース」は、原則として有職学生を対象とする履修タイプであり、修学と並行する昼間の就業を履修要件としており、そこでの勤労経験に基づく課題演習が教育カリキュラムとして組み込まれる。就業に伴う課題について就業先企業と連携して教育を行う。
「インターンシップコース」は、何らかの理由により昼間の就業ができない、もしくは就業を望まない学生を対象とする履修タイプであり、就業の代わりとなる就労経験を積むために半年単位の長期インターンシップを必修とし、関連する課題演習がカリキュラムに組み込まれる。
2年次までの基礎学修の上に、3年次において「情報・メディア・通信プログラム」と「電子・機械・制御プログラム」の2つ専門プログラムに分かれ、各分野での必要な専門科目を履修するとともに、前記2コースそれぞれの産学連携教育を通して実践力を身につける。

情報・メディア・通信プログラム
情報の生成、加工、伝送、制御などを行うためのハードウェアとソフトウェアに関する基礎的素養を育み、多様な情報メディアと各種の情報通信システム、情報ネットワークに関する基本的な技術と概念を体得させ、その分野で実践力のある人材を育成する。
電子・機械・制御プログラム
メカトロニクス分野の教育を通じて、要素技術(情報、設計、生産、電子、制御)とそれらのシンセシス(統合化、システム化)技術の体系的理解を促し、構造要素ごと、あるいは理工学分野の側面ごとの挙動の観察力とそれらの統合・総合システムの構成力を涵養して、その分野で実践力のある人材を育成する。

学習・教育目標

  1. 入学直後の「アカデミックリテラシー」において、学生と教員相互のコミュニケーションの下に各種グループワークをこなすことにより、自己の将来について考え勉学への目的意識を高めるとともに、他の「初年次教育科目」での演習・実験等を通して技術者としての実践的基礎力を養う。
  2. 「人文社会科学科目」「総合文化上級科目」において、社会で活躍する者として必要な一般教養を学修し、「言語文化科目」において、国際的にも通用するコミュニケーション能力を身につける。
  3. 「理数基礎科目」「専門基礎科目」において、すべての専門分野の学修において土台となる数理的思考力および専門基礎力を養う。
  4. 3年次からは2つの専門プログラム、すなわち「情報・メディア・通信プログラム」と「電子・機械・制御プログラム」のいずれかを選択し、「専門基礎科目」および「専門科目」において、それぞれの専門分野における基礎および応用技術あるいは各技術的課題について、工学的に読み解き、自ら解決に導く実践力・応用力を身につける。これらは、学部4学科(昼間)がカバーする専門分野を情報・通信系と電子・機械系に統合したものであり、それぞれの分野のコアとなる科目で構成されている。夜間という制約により科目数は限られているが、昼間学科授業の履修を利用するならば、専門分野の広さは学部4学科で提供されているものとほとんど重なっており、2つ専門プログラムを通して、夜間主課程の学生に対しても昼間4学科で展開している総合コミュニケーシン科学に関わる科学技術分野のほとんどをカバーする広い専門分野を提供している。
  5. 「産学連携教育科目」では、就労経験(企業内研修や長期インターンシップによる労働経験)に基づいた課題教育を企業と連携して進め、実社会での実践的遂行力・課題解決力を磨く。そのために「社会人コース」においては、修学と並行する就労経験に基づく「技術課題演習Ⅰ」、「技術課題演習Ⅱ」が3年次に、「インターンシップコース」においては、2年次後期、3年次前期にそれぞれ半期程度の「インターンシップⅠ」、「インターンシップⅡ」を用意している。
  6. さらに「技術者教養科目」において、専門的職業人として必要な技術者倫理、知財・特許管理、マーケティング科学等を必修として学ぶ。
  7. 最後に学部教育の集大成として、本人の希望にあわせて、各専門分野の学問をより深く理解し活用するための「卒業研究」が選択できるようになっている。
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