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研究活動:研究・産学連携

データ関連人材育成拠点 研究室紹介

認知科学的な手法でゲームAIを研究する

名前 伊藤 毅志(いとうたけし)准教授
所属 大学院情報理工学研究科
情報・ネットワーク工学専攻
OPAL-RING https://www.uec.ac.jp/research/information/opal-ring/0000399.html
研究室ホームページ http://minerva.cs.uec.ac.jp/~itolab-web/wiki.cgi

研究概要

ゲームAIの研究に認知科学的なアプローチを取り入れ、すでに十分に賢くなったAIを利用して人間の能力を向上させることを目指す。特に将棋や囲碁において、人がその能力を身に付ける「熟達化」のプロセスを認知計測によって明確にした。マインドゲームだけでなく、フィジカルゲームであるスポーツやe-sportsなどにも応用を広げている。

研究テーマ

認知過程を可視化

ゲームプレー中の人間の視線などを計測し、人間の思考の過程を明らかにした。さらに、しばしばブラックボックスと指摘されるディープラーニング(深層学習)について、これを行ったAIが重要とみなす思考の過程を抽出することに成功。この人間とAIの認知過程を可視化して比較し、人間に理解させることで人間の能力を高められるかを示す。

ゲームを対象とした研究

より高度なゲームとして、思考ゲームであるカーリングをコンピュータ上で扱う「デジタルカーリング」を発案した。一定の条件下では、すでに人間に匹敵するデジタルカーリングAIが完成しており、将来はスポーツのカーリングの練習などへの適用を試みる。心理戦である「人狼ゲーム」の研究では、実践的な場面で人間がどのように意思決定をしていくのかを認知実験を通して明らかにする。

生体データの取得

アイカメラや発汗・脈拍計測器、筋電計測装置、加速度センサ、光トポグラフィ装置など各種計測機器を使って生体データを取得する。例えば、これらの機器で少林寺拳法など動きを伴うスポーツ時の生体データを計測し、これをフィードバックすることで「熟達化」を促すなどの検討を行う。

DNNを用いた囲碁AIを使った重要な部分の可視化
領域分割結果の例

経歴

文学部行動科学科の学士を経て情報工学で博士号を取得。長く将棋AIや囲碁AIの研究に取り組み、ゲームAIを題材に「人工物と人間の協調」「人工物を用いた人間の知の拡張」をゴールに定める。

研究・産学連携
研究
産学官連携