データ関連人材育成拠点 研究室紹介
曖昧さを考慮した人間のための知的なシステムを作る
名前 | 橋山 智訓(はしやまとものり)准教授 |
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所属 | 大学院情報理工学研究科 情報学専攻 |
OPAL-RING | https://www.uec.ac.jp/research/information/opal-ring/0000459.html |
研究室ホームページ | http://www2.media.is.uec.ac.jp/ |
研究概要
ファジィ理論やニューラルネットワーク、進化的アルゴリズムなど、人工知能(AI)技術の中でもソフトコンピューティングの手法を使って、人間に寄り添う知的システムを開発している。その際、人が置かれた環境から情報を抽出してモデル化し、人が使いやすく、自然かつシンプルな「人間中心システム」の構築を目指す。
研究テーマ
プレゼンテーション支援システム
聴衆の感性に訴えるプレゼンテーションをするための効果的なプレゼン支援システムを開発した。“プレゼンの天才”と呼ばれた米アップル創設者のスティーブ・ジョブズらのプレゼンデータを分析し、ジェスチャー(身ぶり手ぶり)の種類を分類した。適切なタイミングでジェスチャーを指示するなどして発表者に注目させ、聴衆を引き込むことができる。
「楽しさ」の提供
Hゲームを題材にして、ニューラルネットワークを用いてプレーヤーの技能に適した難易度のゲームレベルを自動で生成するシステムを開発した。難しすぎず退屈しない、プレーヤーに合ったレベルのゾーン(フローチャンネル)を見つけ出すことで「内発的動機づけ」を行い、人がゲームやスポーツなどに対して能動的に楽しく挑戦し続けるための支援をする。
“支援ジレンマ”を考慮
機械が人間を支援し過ぎることによる人の学習機会の損失を減らすため、スマートフォンのカメラアプリを例に、ユーザーの能力に応じて撮影時に利用する自動化機能を柔軟に変えられるシステムを考案した。この「支援ジレンマ」を考慮することで人の学習効果を最大化できた。
- ジェスチャーを促すスライドデザインシステム
- フローチャンネルを見つける判定モジュール
経歴
1990年代からAIを研究し、産学連携の実績も豊富。現在はクロスアポイントメント制度を活用してコニカミノルタにも勤務。研究領域は幅広く「(AIの研究者は)何でも屋」と語る。