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学長からのメッセージ

 

梶谷 誠

国立大学法人 電気通信大学 学長

 

 

 日本、インドその他のアジア諸国の若手研究者の研鑽の場である「JSPS-DSTアジア学術セミナー2010」がインド・コルカタで開催され、成功裏に終えたことを主催機関の代表としてたいへんうれしく思うとともに、ご支援いただいた日本学術振興会(JSPS)、インド科学技術省(DST)、サハ核物理学研究所(SINP)をはじめご協力いただいた関係各位に心から感謝の意を表します。
 21世紀に入り、世界はこれまでにない危機に直面しています。人類の存在を持続させるためには、かけがえのない地球の環境と資源を、人類共通の資産として守っていかねばなりません。そのために、われわれがなすべきことは何か。極めて困難な課題が多数横たわっていますが、それに対する解は科学技術のさらなる進展によるしかありません。
 しかし、このような大規模で複合的、学際的な問題について、具体的な解決を図らねばならない場面では、これまでのような狭い専門領域に閉じこもった研究手法では限界に来ています。別の言い方をすれば、従来の学問分野の枠組みを超えた非常に挑戦的なアプローチが必要になっています。
だからこそ、若手研究者に期待するところが極めて大きいのです。若い柔軟な頭脳が、専門分野という概念を捨て、問題解決のためにはあらゆる可能性に挑戦する勇気を持ってほしいと願っています。その意味でも、今回の学術セミナーが参加者の挑戦意欲を掻き立ててくれたに違いないと確信しています。
電気通信大学は、「知のボーダレス化」、「連携と協働」および「開放と透明性」を経営戦略に据え、「UECビジョン2018」を掲げて社会へ貢献したいと願っています。ビジョンの一つに「世界から学生や若手研究者が集い、伸び伸びと研究し、そこからユニークな発想が生まれる環境を整えます」とあります。本学は、これからも本セミナーのような若手研究者の育成に積極的に貢献していきたいと考えています。