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研究者情報:研究・産学連携

研究室紹介OPAL-RING
和田(光) 研究室

伝送線路、共振器、フィルタ、バラン、
分波回路、チューナブル回路、部品内蔵基板、
メタマテリアル回路、SAWフィルタ

所属 大学院情報理工学研究科
情報・通信工学専攻
メンバー 和田 光司 准教授
所属学会 電子情報通信学会、電気学会、エレクトロニクス実装学会
印刷用PDF

掲載情報は2015年8月現在

和田 光司 Koji WADA
キーワード

UWB、無線LAN、WiMAX、LTE、Bluetooth、フィルタ、部品内蔵基板、分波回路、LTCC(低温同時焼成セラミック)、メタマテリアル回路、SAWフィルタ、CMOS受動回路

研究概要

最新のワイヤレス通信システムに対応した高性能・高周波回路・部品を提案

現在、携帯電話、スマートフォン、モバイル、電子書籍、ゲーム機など爆発的に普及しており、無線LAN、Bluetoothも日常生活の中に浸透している。こうした時代の流れを受けて、ワイヤレス通信システムは急速な発展を遂げ、従来のシステムとともに、WiMAX、LTE、UWBなどの新しい高性能システムも採用されている。これらの発展に伴い、ワイヤレス通信機器で用いられる高周波回路も、従来からの小型化・低損失化の試みはもちろん、広帯域特性やチューナブル特性の実現、モジュール基板への組み込みへの対応など、さらなる根本的な変化と改善が要求されるようになってきている。

各種回路、特性改善、設計

当研究室では、マイクロ波帯、ミリ波帯で用いられる伝送線路、共振器、フィルタ、バラン、分波回路、カプラなどをはじめとする各種受動回路について積極的に提案している。
また、特性改善法の提案、設計、各種シミュレーション、試作実験なども行っている。特に最近は、実用化を想定した共振器、バラン、有極形フィルタ、積層フィルタ、バランスフィルタ、アンテナ共用器、分波回路、部品内蔵組み込み基板などの提案とそれらの特性改善、およびSAWフィルタ、チューナブル回路、メタマテリアル回路やCMOS受動回路についても研究を行っている。

高精度超小型回路

現在特に和田が力を注いでいる研究テーマが、無線通信モジュールに内蔵可能なフィルタをはじめとする超小型回路の実現である。これは、低温同時焼成セラミック(LTCC)技術を用いた注目すべき回路技術であり、業界で扱われている部品にも多数この技術が使われており、今後の動向が期待できる。これらに関しての問い合わせが和田の方に多数寄せられており、また新たなる部品を近々発表するに違いない。
また、最近マイクロ波帯での高性能・超小型受動回路の実用化に向けて具体的検討段階に入ったところであり、その一部は各種学会で発表を行っており、新聞報道もされている。
さらに、回路の提案から基板設計までの工程を作り上げることも、当研究室の1つの目標である。究極の目標は、世界に通用する高精度超小型回路部品の実現およびその製品化である。

アドバンテージ

研究は全て実用化を目指す

現在、和田は電気通信大学先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター(AWCC)の協力教員も務めており、当研究室は、電気通信大学において産学連携による研究を積極的に進める研究室の1つである。
当研究室の研究は、その全てが実用化と利便性を目指したものと言っても過言ではない。「実用化」という形で、研究成果を社会に還元し、人々の利便性に寄与していきたいと考えている。
研究成果も着々と上がっている。例えば、「マイクロ波共振器」「フィルタ」の特性改善において「減衰極」を巧みに利用した特性改善手法を独自に提案した。これは、部品点数が少ない構成で特性改善が可能となる画期的な方法論(タップ結合法)であり、それを用いたマイクロ波回路応用についても、現在まで多数の研究発表を行っている。

国内外の学術論文で引用件数多数

現在、学術論文や各種発表等において、当研究室の研究論文は多数引用されており、国内外で高い評価を受けている。
この数年は、積層型フィルタとその応用回路における学術論文・国内外学会口頭発表等について特に重点的に発表を行っており、その中には企業との共同研究発表も多数含まれている。また、学会から研究発表に対して表彰もされている。

RF無線モジュール対応小型分波回路に関する研究
チューナブルフィルタに関する研究
超小型デュアルバンド広帯域BPFに関する研究
LTCC技術を用いた小型3分波回路に関する研究

今後の展開

産学連携を中心とした実用レベルでの研究

共同研究は、現在進行中のものがいくつかあり、現段階では詳細を伏せざるを得ないのだが、実用的な内容であると自負している。また、研究室の技術サポートについてもいくつかの企業の協力を得ている。さらに、研究室の研究成果の中には、現在、独自に特許を出願しているものもあり(一部は特許化)、今後も継続して特許出願を精力的に行う。
こうした例からも、柔軟で斬新なアイディアにあふれた気鋭の研究室であることがおわかりいただけると思う。ご相談いただければ、必ずや大きなメリットがある提案ができると確信している。
また、当研究室は独自のマイクロ波回路設計プログラムや汎用回路シミュレータ、汎用電磁界シミュレータによる解析技術のノウハウも豊富に有している。
これまでの研究成果を、今後は積極的に実用化したいと考えているので、興味をもってくださる企業があれば、是非お声をかけていただきたい。
和田のモットーは、「夢を絶対あきらめるな。苦しいときが一番向上できる!和田研の学生と一緒なら乗り越えられる。学生の無限の力をいつも信じている」である。この言葉に、困難をものともせずに突き進む、当研究室のモチベーションの高さを感じていただければ幸いである。

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