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お知らせ

【報告】Scienceシニアエディタによる特別講演「学術出版の内幕」を開催

2016年04月05日

2016年4月1日、ScienceシニアエディタのLaura Zahn氏による”Scientific publishing from the inside out”と題する特別講演会が本学で開催されました。

Science誌において投稿論文の審査、査読を決める責任者であるLaura Zahn氏の講演では、Science誌への投稿状況や採択率の現状の説明、狭い関門を通って採択されるまでのノウハウや注意すべき点について説明がありました。例えば、投稿しようとするジャーナルを適切に選び、投稿のルールに熟知することはもちろん、「概要」に何を書くべきか、論文本体の長さや構成、図面の活用などの注意点などに加え、カバーレターに記載すべき要点など、非常に示唆に富む内容でした。

また、多数の投稿論文が編集・査読の段階でどのようにふるい分けられていくか、レビュー側からの視点についても触れ、たとえ著者が丹精込めて執筆したとしても、使われているデータが結論と齟齬をきたしていたり分析が不十分であれば採録されないのは当然としても、レビュワーの意見を活かして次回の掲載に繋げるための貴重なプロセスだと考えるべきだとアドバイスをしました。

最後に、紙以外の媒体による記事配信の現状に加え、ロボティクス関連の姉妹紙の発刊予定の紹介があり、電通大の研究者からの投稿を期待していると述べられました。

講演後は若手の研究者から多数の質問が寄せられ、世界的な学術誌に研究成果を発表することを志す若手研究者の関心の高さが伺える講演会でした。

Sandhu教授(基盤理工学専攻)によるLaura Zahn氏の紹介
講演後に若手研究者からの質問を受けるLaura Zahn氏