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国立大学法人 電気通信大学

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イベント情報

第37回情報数理工学セミナー【6月4日オンライン開催】

2021年04月20日

情報数理工学セミナーは、2012年まで開催されていた電気通信大学計算科学セミナーを発展的に継承する講演会です。テーマを情報数理工学の諸分野にわたって選び、毎回お話ししていただきます。
どうぞご参加ください。

第37回 情報数理工学セミナー
日時 2021年6月4日(金曜日)16時30分から18時00分
会場 ZOOMによるオンライン開催
登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
講師 河原 吉伸 氏(九州大学 マス・フォア・インダストリ 研究所、理化学研究所 革新知能統合研究センター)
題目 データ駆動による複雑ダイナミクスの理解と予測 ~ 作用素論的解析と機械学習に基づくアプローチ
概要 飛躍的な計測技術・情報インフラの発展を背景に、データ駆動による科学的知識の抽出が近年様々な領域において重要な課題として認識されている。柔軟な統計的モデリングや逆問題へのアプローチを与える機械学習は、このような場面でキーとなる枠組みとして機能する。これに関連して本講演では、多くの科学・工学分野において重要となる、データを用いた動的なプロセスの解析に関して、力学系の作用素論的解析と機械学習に基づいた研究について紹介する。
近年、力学系の作用素表現に基づく解析、特にクープマン作用素を用いた解析は、その汎用性や物理的概念とのつながり、また動的モード分解などの推定法の発展もあり多くの分野で注目を集めている。動的モード分解は、非線形性が内在する多次元時系列データから、固有の周期性と減衰率を持つモードへの分解を計算するデータ解析手法として、当初は流体力学分野で提案された。その後、力学系のクープマン作用素を用いた表現との関係を数理的に議論することができることが明らかになり、最近では流体力学分野に限らず、脳科学や地球科学などの複数の科学領域への適用が進むと同時に、工学的応用も散見されるようになってきている。
本講演では、上記のような一連の研究に関連して、力学系の作用素表現の推定問題について着目し、最近の話題を中心に紹介する。この中で、我々が取り組んでいるものを中心に、いくつかの応用事例についてもふれる。
問い合わせ先 岡本 吉央(情報・ネットワーク工学専攻 教授)
メールアドレス:okamotoy@uec.ac.jp