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お知らせ

【ニュースリリース】電通大と東大の研究チームが東京都との共同事業を開始 ~IoT/SNSと建築学の融合による「換気向上プロジェクト」~

2021年04月30日

横川慎二教授(i-パワードエネルギー・システム研究センター)と野城智也教授(東京大学生産技術研究所)の研究チームが、令和3年4月より「地域参加による換気の可視化~向上プロジェクト」(以下、「換気向上プロジェクト」)を開始します。本事業は令和3年度「東京都と大学との共同事業」に決定され、東京都政策企画局の支援を受け実施するものです。

事業主体 電気通信大学、東京大学
事業名 地域参加による換気の可視化~向上プロジェクト
事業期間 令和3年4月~令和4年3月
研究代表者 横川 慎二 教授(i-パワードエネルギー・システム研究センター)
共同研究者 石垣 陽 特任准教授(産学官連携センター、情報学専攻)
野城 智也 教授(東京大学生産技術研究所)

【背景】

今回決定された令和3年度「東京都と大学との共同事業」は、東京都の行政課題解決や未来創出に向けた施策の推進に資する研究や事業を、都内の大学が共同で実施するものです。「換気向上プロジェクト」は、東京都が目指す「都市の機能をさらに高める戦略」「地域特性に応じたスマートなまちづくりの展開」に裨益すべく立ち上げられました。

【具体的な内容】

新型コロナウイルスのマイクロ飛沫による感染拡大予防のためには、多くの利用者が集う環境において、「換気の悪い密閉空間」を避ける対策を講じることが不可欠であり、その一つとして店舗や事業所内の二酸化炭素(CO2)の濃度をリアルタイムに計測し、可視化することで、室内の換気状態を良好な状態に保つことが重要だとされています。
しかし、都内の建物では現在、換気能力の良い場所と悪い場所の格差(以下、「換気格差」)が広がっています。そこで本プロジェクトでは、①換気が良好な事業所・店舗等を積極的に発信する地図サイト「TOKYO換気良好マップ」、②換気の悪い事業所オーナーや家庭に対して改善のための情報・ノウハウを発信・共有するソーシャルメディアサイト「換気向上SNS」、③上述の2つのサービスを支えるため、誰もがCO2濃度を測定して可視化・分析できるメーカーフリーのIoTゲートウェイ装置「CO2ハブ」の3つを研究開発し、ポータルサイトを通じて都民に試験提供することで、換気格差を解消するためのシステム・サービスの有効性を検証します。

【期待される効果と今後の予定】

新しい生活様式では「換気の悪い密閉空間」を避けながら経済活動を続けることが求められ、実効性・持続性ある換気向上はサステナブル・リカバリーに直結します。本事業によりCO2濃度の見える化を普及させ、換気の必要性、実効性に係わる意識を高めると共に、物理的条件の異なる各所においても、都民一人一人の創意工夫を促すことが期待されます。
今後はソーシャルメディアサイト「TOKYO換気良好マップ」を社会実装し、換気対策を充実させている店舗に顧客を誘導することで地域の活性化に貢献します。また「換気向上SNS」を換気が不十分な店舗・事業所・家庭向けに提供し、安心安全の新しい暮らしを追求するためのノウハウが市民・商店主の間で共有され、専門家との議論を通じた科学的知識の獲得の元、自主的な換気の改善により都市全体の安全化・活性化に貢献します。

詳細はPDFをご覧ください。