文部科学省「光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)」に採択
2021年06月23日
岸本哲夫准教授(基盤理工学専攻/量子科学研究センター)を中心とした本学の研究グループ(清水亮介教授、丹治はるか准教授、岩國加奈助教、小川朋宏准教授)の提案が、文部科学省「光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)」の人材育成プログラムに採択されました。本学では、将来の経済・社会に大きな変革をもたらすことが期待されている「量子技術」分野の人材育成を推進します。
ポイント
- 量子コンピュータ等の量子技術に関する国際競争が加速。
- 「量子技術イノベーション戦略」にもとづき、国をあげた研究開発の推進。
- 中長期的な量子技術分野の発展に向けた人材育成に、本学研究グループが着手。
量子コンピュータや量子暗号技術に代表されるように、近年、量子物理学と情報科学とを融合した量子情報技術が目覚ましい進展を遂げ、これらの革新的技術に関する世界的な競争が加速しています。我が国においても、2020年1月に政府による統合イノベーション戦略推進会議により「量子技術イノベーション戦略」が策定され、産学官の総力を結集し、国をあげて量子技術を推進・展開することが掲げられています。量子技術は中長期にわたる戦略的な研究開発が必要な分野であり、研究開発だけでなく、将来を担う研究者・技術者の育成・確保を行うことも非常に重要な課題です。
本学は、光・量子科学研究を専門とする研究者数が多く、量子技術の基盤となる原子・光子・レーザーを用いた分野では高い研究水準を維持してきました。本プログラムでは、これまでに本学で蓄積されてきた原子・光子研究の技術力を生かした体験型の教育プログラムの開発を行い、将来的には、本学のみならず、他の教育機関などにも広く提供していきます。開発した教育プログラムを通して、量子技術の研究開発に必要となる素養を兼ね備え、それをベースとした思考に基づき、幅広い専門分野で活躍できる「量子ベース思考型人材」の育成につなげます。