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国立大学法人 電気通信大学

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お知らせ

【ニュースリリース】コロナ患者用タクシーで初の安全試験~サーキットを貸し切り走行中のエアロゾルを可視化~

2022年04月05日

概要

本学を中心とした研究チームは、令和4年4月17日(日)に、新型コロナ患者を移送するために改良したトヨタ自動車製「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」車両を用いて、特殊スモークによるマイクロ飛沫の広がりを可視化する実験を、地元のタクシー会社境交通(チェッカーキャブ無線グループ)と共同で行います。合わせて高速走行中でも、CDC(米疾病予防管理センター)が定める隔離病棟の換気基準や、陰圧室のガイドラインを満たした差圧状態であるかどうかも検証します。本学では令和3年10月11日に、同じ車両を用いて停車・低速走行時の実験を行いました。その結果、十分な安全性が確認されたため、令和3年10月18日より、実際に新型コロナ陽性患者の移送に使われてきました。

今回、さらに高速走行時においてもドライバーの安全を確保するため、袖ケ浦フォレスト・レースウェイ(千葉県袖ケ浦市)の協力のもと、サーキットコースを貸し切って実証実験を行います。実験当日はフォグマシンによりエアロゾルを発生させて気流の流れを可視化するとともに、車内にCO2ガスを充満させた上で、電気通信大学が開発した小型CO2センサにより換気回数を分析します。

実証実験の詳細

実験日時 令和4年4月17日(日)
10時00分       現地準備開始
12時00分~12時50分  サーキット内実証実験
13時00分~      結果とりまとめ、記者会見、質疑応答
実験場所 袖ケ浦フォレスト・レースウェイ
実験実施者 石垣 陽 特任准教授(電気通信大学 情報学専攻)
横川 慎二 教授(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター長)
根本 克己 氏(境交通株式会社 代表取締役)
喜多村 紘子 氏(産業医科大学 産業医実務研修センター 准教授、産業医)
実験協力者 高野 泰昭 氏(face、モータースポーツコーディネーター)
キャプション

実験イメージ

期待される効果と今後の予定

新型コロナウイルスの変異種への対策が求められる中、多人数が集まる場所では「換気の悪い密閉空間」を避けることが重要とされています。今回の取組みを契機として、飲食店・事業所・ライブハウスのみならず、移動する車内での安全安心を支えるため、CO2の測定・可視化が広まり、適切な対策と行動変容(ナッジ)に繋がることが期待されます。
本学では今後も引き続き、センサやシミュレーション技術を駆使し、目に見えない換気の「可視化」と、市民自らが実践できる換気改善ノウハウの開発・普及のために、継続的に実証実験を行う予定です。

詳細はPDFでご確認ください。