【ニュースリリース】タスキと電気通信大学が「オノマトペを用いた街の雰囲気のスコア化」に関する共同研究を実施~感性AIの活用で不動産関連情報の見える化へ~
2022年06月22日
坂本真樹研究室(情報学専攻)と株式会社タスキ(本社:東京都港区、代表取締役社長:柏村 雄)は、共同研究の活動として、「オノマトペを用いた街の雰囲気のスコア化と統計情報からの回帰予測」を2022年度 人工知能学会全国大会にて発表しました。
研究背景
不動産デベロッパーが、街中の建物を企画する際に作成するマーケティングレポートでは、街の特性や雰囲気に関する定性的な情報は、担当者の経験や主観に偏りがちです。
今回、ファクトに基づいたマーケティングレポートの作成にむけて、不動産情報に関する定性的な情報を定量化することが可能となる「オノマトペを用いた街の雰囲気のスコア化」の共同研究を実施しました。
研究概要
- 街の雰囲気を定量化するために、アンケート調査を実施
- アンケート調査の結果、街の雰囲気の尺度に用いるパラメータとして、76個のオノマトペを抽出
- 76個のオノマトペを坂本研究室が保有する特許技術により43種類の形容詞対尺度で数値化し、さらにward法によるクラスタ分析で、各クラスタから10個のオノマトペを抽出
- 都内40駅をランダムに選定し、5段階のSD法(Semantic Differential Method)による主観評価でスコア化を実施
- オノマトペを予測するための説明変数として、政府統計や東京都統計部が公表する人口や世帯に関する162種類の街の統計量を利用
- 統計量を入力として街の雰囲気を予測する回帰モデルをサポートベクター回帰を用いて構築、学習した結果、街の雰囲気を決定する上で影響度の高いオノマトペと低いオノマトペがあることが判明
今後の展望
今後は、学習データの追加や予測に有効な特徴量の分析、および予測精度の低かったオノマトペにおける更なる分析と改善などに取り組むことで、街の雰囲気をスコア化するシステムの開発に取り組む予定です。
詳細はPDFでご確認ください。