【ニュースリリース】都市型太陽電池による創電・蓄電の強化推進事業に関する東京都および電気通信大学による基本協定の締結について
2023年04月03日
国立大学法人電気通信大学(研究代表者 i‐パワードエネルギー・システム研究センター長・教授 横川慎二)および東京都は、都市型太陽電池による創電・蓄電の強化推進事業(注1)について、基本協定を締結しましたのでお知らせいたします。
(注1)令和4年度大学研究者による事業提案制度において選定された事業です。
事業の目的
壁面にも設置できる円筒形太陽電池の活用により、東京都の都市部の建築物における太陽光発電の総発電量を、屋根のみに太陽電池を設置して行う従来の発電方法に対して2倍以上に増加させ、かつ、エネルギーと情報のネットワーク化により"減らす・創る・蓄める(HTT)"を可視化して活用することで都市のレジリエンスを向上させることを目指します。
具体的には、以下の2点を目的とします。
- (1)円筒形太陽電池による都市型壁面発電の有効性実証
- (2)円筒形太陽電池を用いたシステムによるイノベーション創出
- 図1:円筒形太陽電池による壁面発電の実証
実施主体
東京都、国立大学法人電気通信大学
協定締結日および事業実施期間
協定締結日 令和5年4月1日
事業実施期間 令和5年4月1日から令和8年3月31日まで
今後の予定
- 令和5年度
円筒形太陽電池システム(発電・蓄電・給電)の設計、ユニット試作等 - 令和6年度以後
電気通信大学内の建物を活用した円筒形太陽電池発電システムの実証実施、 円筒形太陽電池を活用した創電・給電の新たなアイデアのデモンストレーション
円筒形太陽電池について(電気通信大学より)
- ・直達光と一部の散乱光を面で受光する平板型太陽電池と比較して、円筒形太陽電池は壁面などからの反射光を含む様々な角度の受光が可能である。そのため、日出から日没までの発電量の変動が小さく、総発電量も大きくなる。
- ・1本単位の修理が可能で、風圧力の影響が小さいことから架台を軽量化できるため、設置の自由度が高い。
図2:円筒形太陽電池の概念図(a)平板型の受光、(b)円筒形の受光、(c)風圧の影響、(d)平行設置の例、(e)垂直設置の例(壁面にも取り付け可能)
大学研究者による事業提案制度について
東京に集積されている知を、都政の喫緊の課題解決や東京の未来の創出に資する政策立案へと活用するため、都内大学研究者からの研究成果、研究課題を踏まえた事業提案を募集し、東京都と研究者・大学との連携事業等を企画・実施することで、研究者・大学と連携・協働して事業を創出し、より良い都政を実現することを目的とした制度です。
詳細はPDFでご確認ください。