本学が教育・研究の二本柱とする「情報」と「理工」では融合も進んでおり、「Ⅱ類(融合系)」では新たな学問領域に進むための基礎を学びます。例えば、「医用工学」は医学と工学で先端医療を牽引。MRIには、画像技術、コンピュータ制御、エレクトロニクス機器などの技術が融合。「ロボティクス」は、機械・電子工学に高度な知覚・制御・コミュニケーション・人工知能技術を集約。「電力スマートグリッド」は、情報通信と電力技術で地球環境問題の解決に貢献します。「Ⅱ類(融合系)」では、異分野融合領域での最先端科学・技術を学び、2年次以降、「セキュリティ情報学」「情報通信工学」「電子情報学」「計測・制御システム」「先端ロボティクス」の5つの専門教育プログラムで専門性を高めます。
饗庭 絵里子 研究室(計測・制御システムプログラム)
研究の大きなテーマは、医療福祉分野において活用されるヒューマンインタフェースの開発。高性能なロボットの技術により、患者や障がい者の運動機能を代替し、または補助し回復をうながす機械を開発・製造し、その機能を評価しています。一つは、義手・義足として運動機能を代替しする機械。もう一つは半身不随など運動不全になった人の補助・回復に資する研究です。医療福祉分野への貢献を考えた時、求められるのは人の動きとして違和感のないなめらかさを実現する精密さと、人が触れ合えるやわらかさを感じる素材感です。精密な動きが求められる前者については、脳が腕や足の筋肉に送る信号を読み取り、関節部に組み込んだ多数の小型サーボモーターの作動によりなめらかな動きを再現。骨格部を被うカバー用に新素材を開発しました。また後者は、リハビリテーション中の脳波を測定し、脳の働きとリハビリ効果との関連性を追究しています。
本学の卒業生の6割弱が、勉学と研究をさらに深めようと大学院へ進学しています。このうち、本学の大学院への進学者は9割強です。また、博士前期課程を修了した後、修士の学位を得て就職する学生も多く見られますが、更に専門的な学識を養うため修了者の1割程度の学生が博士後期課程に進学しています。
進路・就職状況大学で学んだ専門と密接に関連する分野を中心に様々な業種で活躍し、社会で高い評価を受けています。主な就職先は、エレクトロニクス・通信機器・コンピュータなどの製造業、情報処理関連の研究職・技術職など、理工系大学の特色を生かした広範囲の分野にわたっています。
主な就職先