本学では、文部科学省による若手研究者のための自立的環境促進事業の採択を受けて、平成19年度から、全学的な取組みとしてテニュア・トラック制度を中核とする新しい人事システムを進めています。優秀な若手研究者のインセンティブとなるよう、令和4年4月から、テニュアリング時の職位を「准教授」とするテニュア・トラック准教授制度に新たに生まれ変わります。
本学では、全ての教員は学術院に所属し、それぞれの専門分野に最も適合する学科、専攻等に配置されます。テニュア・トラック准教授についても、またテニュア獲得後の教員についても同様です。
テニュア・トラック准教授は、基本的に独自の立場で研究を推進しますが、本制度では、各准教授に対して経験・実績豊富なメンター教員を配置し、「テニュア取得のため」や、「優れた教育者・研究者になるため」、加えて「指導者として必要な、リーダ-シップ、マネージメント能力等の涵養のため」の指導・アドバイスを積極的に行い、その育成を図ります。指導・アドバイスを効果的に進めるために、テニュア・トラック准教授には、1年ごとに研究活動や教育活動等に関する自己評価シートを実績データとともに提出していただきます。
テニュア・トラック期間とは、テニュア・トラック准教授として採用されてからテニュアを獲得するまでの期間をいい、本学では5年としています。非常に優れた成果を上げているとされた者については、テニュア中間評価に基づくテニュア・トラック期間の短縮やテニュア・トラック期間中のテニュア教授への昇任が有り得ます。
採用後、3年目にテニュア中間評価を行います。中間評価は、学外有識者を含めた「テニュア中間評価委員会」が行います。中間評価の結果、非常に優れた成果を上げているとされた者は、当初のテニュア・トラック期間を短縮しテニュアを獲得することが有り得ます。テニュア獲得後の職位は准教授です。
テニュア審査とは、本学における教育研究活動実績に関する厳正な評価に基づいて、本学のテニュア教員としての適格性を判定する資格審査であり、テニュア・トラック期間の最後の年(5年目)に行います。テニュア審査は、学外有識者を含めた「テニュア審査委員会」が行います。テニュア獲得後の職位は准教授です。
テニュア審査で不可とされた場合、転出準備等のためにテニュア・トラック期間終了後も在籍したい旨の本人からの申し出が認められれば、2年を限度として雇用契約を更新することが可能です。