電気通信大学 新技術紹介フェア2021春~エネルギー分野を中心に、電通大の研究テーマを紹介します~【3月8日オンライン開催】
電気通信大学産学官連携センターでは、2020年11月から新たな研究テーマ紹介イベントを企画・開催しております。これまで年1回の頻度で開催していた産学官連携DAYに加えて、研究テーマ紹介の機会を年に複数回設けることで、最新の研究成果や技術をタイムリーに情報発信することを目的としております。第2回となる新技術紹介フェア2021春では、エネルギー関連の研究テーマに注目し、i-パワードエネルギー・システム研究センターの研究テーマを紹介するとともに、全学から募集した最新の研究テーマを紹介します。本学との産学連携にご関心をお持ちの皆様の参加お申し込みをお待ちしております。
日時 | 2021年3月8日(月)13時00分から17時15分 | ||
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会場 | オンライン開催(『Zoom』を使用します。) | ||
主催 | 国立大学法人電気通信大学 産学官連携センター | ||
後援 | 一般社団法人目黒会(電気通信大学同窓会) 株式会社キャンパスクリエイト(電気通信大学TLO) 電気通信大学産学官連携センター事業協力会 多摩信用金庫 |
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お申込み方法 | 下記URLからお申込みください。(参加費は無料)
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プログラム | 13時00分 |
開会挨拶 小花 貞夫(理事(研究・産学官連携戦略担当)、産学官連携センター長) |
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前半の部 テーマ:エネルギー | |||
13時10分から 13時50分 |
基調講演 「関東経済産業局における地域エネルギー振興に向けた取組について」 丸木 大輔 氏(経済産業省 関東経済産業局 資源エネルギー環境部 資源エネルギー環境課 総合エネルギー広報室 兼 地域エネルギー振興室 調査官) |
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13時50分から14時20分 | 研究テーマ1 「iPERCの概要と発電プラント熱流動関連研究の紹介」 大川 富雄(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター長・教授) |
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14時20分から15時00分 | 研究テーマ2 「ユーザ主導インターネット型電力システム」 市川 晴久(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター 特任教授) |
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15時00分から15時30分 | 研究テーマ3 「三次元的に光を集める円筒形太陽電池システムおよび量子ドット系太陽電池技術紹介」 早瀬 修二(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター 特任教授) |
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15時30分から15時40分 | 休憩 | ||
後半の部 テーマ:今話題の研究テーマを紹介 | |||
15時40分から16時10分 | 研究テーマ4 「スマートグリッドの実現に向けたシステム制御理論に基づくアプローチ」 定本 知徳(機械知能システム学専攻 助教) |
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16時10分から16時40分 | 研究テーマ5 「二次元カーボン物質で設計する積層材料の摩擦・凝着特性」 佐々木 成朗(基盤理工学専攻 教授) |
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16時40分から17時10分 | 研究テーマ6 「論理モデリングと高速SATソルバーによる問題解決」 戸田 貴久(情報・ネットワーク工学専攻 准教授) |
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17時10分から17時15分 |
閉会挨拶 森倉 晋(産学官連携センター 産学官連携支援部門長) |
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問い合わせ先 | 新技術紹介フェア 事務局 メールアドレス:r-day@sangaku.uec.ac.jp |
※ 新型コロナウイルスの影響等により、予告なくプログラムを変更させていただく場合がありますので、ご了承ください。
研究テーマ紹介 講演概要
基調講演
「関東経済産業局における地域エネルギー振興に向けた取組について」丸木 大輔 氏(経済産業省 関東経済産業局 資源エネルギー環境部 資源エネルギー環境課 総合エネルギー広報室 兼 地域エネルギー振興室 調査官)
<概要>
菅総理は2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すという宣言をしました。さらに、近年では大規模災害が多発するなどエネルギーを取り巻く状況は大きく変化しています。エネルギー政策の推進において、とりわけ地域における取組は官民が連携してまちづくりと一体的に進めることが重要です。そこで、様々な地域課題解決に向けてエネルギーの活用を目指す自治体や企業のみなさまを支援する当局の取組を紹介します。
テーマ1
「iPERCの概要と発電プラント熱流動関連研究の紹介」大川 富雄 教授(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター)
<概要>
i-PERCでは、エネルギー環境問題の解決に貢献するため、省エネ、活エネ、制御系セキュリティ、畜エネ、創エネを柱とするソリューション研究を実施しています。本講演では、まずiPERCの概要を紹介します。その後、発電プラントの安全性向上を目的として実施中の熱流動関連研究の概要を紹介します。
テーマ2
「ユーザ主導インターネット型電力システム」市川 晴久 特任教授(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター)
<概要>
現存の集中型電力インフラから再エネ利用に有利な分散型への移行には多くの課題があります。本講演では、電話網からインターネットへの通信インフラ変革が、インフラ建設を事業者主導からユーザ主導に変えるアーキテクチャ技術によって実現されたことに着眼し、ユーザが自在に構築する電力システムからインフラ構築にアプローチする技術を、拡大普及中のUSB PDを用いる技術実装、顕在化ニーズへの応用検討例を交えて紹介します。
テーマ3
「三次元的に光を集める円筒形太陽電池システムおよび量子ドット系太陽電池技術紹介」早瀬 修二 特任教授(電気通信大学 i-パワードエネルギー・システム研究センター)
<概要>
三次元的に周りから光を集めることができ、一日の総発電量が平板型太陽電池の1.5倍程度と高い円筒形太陽電池、およびその光電変換部分に使用する変換効率20%以上のフレキシブル光電変換フイルムに関するデバイス化技術、モジュール化技術を紹介します。また今後期待される量子ドット型太陽電池も併せて紹介します。
テーマ4
「スマートグリッドの実現に向けたシステム制御理論に基づくアプローチ」定本 知徳 助教(機械知能システム学専攻)
<概要>
太陽光発電に代表される再エネ電源の急速な普及や電力自由化により電力システムは大幅に変化しつつあり、より系統的なエネルギマネジメント手法の開発が急務となっています。講演者はシステム制御理論の観点からこの問題に取り組んでおり、本発表では二重給電誘導発電機型の風力発電機の共振を抑える補償回路の提案や強化学習に基づく広域制御器設計について述べるます。
テーマ5
「二次元カーボン物質で設計する積層材料の摩擦・凝着特性」佐々木 成朗 教授(基盤理工学専攻)
<概要>
微視的なデバイス界面で生じる摩擦の制御は、あらゆるサイズの機械の省エネルギー稼働に寄与するため、産業上の要請です。こうした事情に鑑みて、我々のグループでは摩擦を制御する材料やシステムを数値的・理論的に設計する研究を進めてきました。本講演ではグラフェンやフラーレンなどナノカーボンで構築される二次元材料界面における超低摩擦(超潤滑)や凝着、剥離、エネルギー散逸の特性に関する研究について紹介します。
テーマ6
「論理モデリングと高速SATソルバーによる問題解決」戸田 貴久 准教授(情報・ネットワーク工学専攻)
<概要>
SATソルバーは論理制約を同時に満たす解を高速に発見するツールです。SATソルバーの性能は近年飛躍的に向上し、現実の問題解決の手段として認められるようになりました。本講演ではまずSATソルバーに基づく解法の考え方を解説します。産業応用例としてモデル検査を紹介して、どのように現実の問題解決に使われるかを説明します。当研究室で取り組んでいる最近の研究の中から、暗号の構成や解読、サンプリングも紹介する予定です。