メタネットワーキング研究センター(Meta-Networking Research Center: MEET)では、革新的な情報通信ネットワーク構造として、「メタネットワーキング」を提唱し、転送できる情報量の飛躍的な向上を実現する技術の研究開発を行うとともに、自らの発想をもって未踏の領域を切り拓くための考える力と行動力を兼ね備えた人材を育成することを目的とします。
今後は、サイバー世界と物理世界が人工知能 (AI) 技術で融合され、IoT端末台数の増加、アプリケーションの多様化が想定され、より多くの情報量の転送が必要となります。通信路の物理的容量は、従来の単純なビットの伝送手法ではシャノン限界で制限されてしまうため、通信性能の向上がユーザ需要の増加に及びません。そのため、革新的な技術のブレークスルーが必要となります。
本センターでは、コンテキスト情報(周囲情報など)、セマンティック情報(データの意味に関する情報)等を含めた多面的情報(Multi-faceted Information)を利用して、従来の限界を超えた情報量を転送できるメタネットワーキングを提案しています。メタネットワーキングは、多面的情報に基づき、ネットワークエンティティ間の連携で以下を実現します:① 情報密度の向上:さまざまなネットワークエンティティからの知識を使用して、データに含まれる情報密度を向上;② 協調型進化:最先端のAI手法を利用して、様々なネットワークエンティティ間の分散的協調で革新的な進化型制御を実現;③ 受信者に最適なサービス:様々なサービスの需要、データの特徴を定量化し、活用することで、それぞれの受信者に最適なサービスを提供。
メタネットワーキングの実現をサービス空間、物理空間、知識空間といった3層に分けて検討しています。サービス空間にはユーザ要求とアプリケーションの特性に関する技術が含まれています。物理空間には、ユーザ要求とアプリケーションの特性に合わせて情報量の向上を実現する物理資源の最適化技術が含まれています。知識空間は、物理空間の情報伝送効率を向上させるために共有知識を確立・配布・活用するための技術が含まれています。
世界中の著名な研究者と連携し、世界を先導するネットワーキング研究拠点を構築するとともに、それを基盤として国内外の基幹的教育研究機関との国際的学際的教育研究環境のもと自らの発想をもって未踏の領域を切り拓くための考える力と行動力を兼ね備えた人材を育成することを目的としています。
職名 | 氏名 | フリガナ | 専門分野 | |
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センター長 | 教授 | 策力 木格 | チリ ムゲ | 情報ネットワーク、通信・ネットワーク工学 |
兼任 | 教授 | 吉永 努 | ヨシナガ ツトム | 計算機システム |
兼任 | 教授 | 張 熙 | チョウ キ | 情報学基礎理論、計測工学、マルチメディア・データベース、知能情報学、通信・ネットワーク工学 |
兼任 | 教授 | 橋山 智訓 | ハシヤマ トモノリ | ソフトコンピューティング, 知能情報学, ヒューマンインターフェース・インタラクション |
兼任 | 教授 | 髙橋 裕樹 | タカハシ ヒロキ | 知覚情報処理、ヒューマンインターフェース・インタラクション |
兼任 | 教授 | 大坐畠 智 | オオザハタ サトシ | 情報ネットワーク |
兼任 | 准教授 | 湯 素華 | タン スウファー | 通信・ネットワーク工学 |
兼任 | 准教授 | 劉 志 | リュウ ジ | 情報ネットワーク、通信・ネットワーク工学 |
兼任 | 准教授 | 山本 嶺 | ヤマモト リョウ | 通信・ネットワーク工学、情報ネットワーク |
兼任 | 准教授 | 小泉 直也 | コイズミ ナオヤ | ヒューマンインターフェース・インタラクション、エンタテインメント・ゲーム情報学 |
兼任 | 准教授 | 中村 友昭 | ナカムラ トモアキ | 知能ロボティクス |
兼任 | 准教授 | 仲田 佳弘 | ナカタ ヨシヒロ | 知能機械学・機械システム、知能ロボティクス |
兼任 | 准教授 | 須藤 克弥 | ストウ カツヤ | 情報ネットワーク、通信・ネットワーク工学 |
兼任 | 助教 | 李 傲寒 | リ アオハン | 通信・ネットワーク工学 |
兼任 | 特任研究員 | DU ZHAOYANG | ト チョウヨウ | 車両ネットワーク |
兼任 | 特任研究員 | 林 楊菲 | リン ヨウヒ | セマンティック通信 |
メタネットワーキング研究センター(西10号館6階627室)