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佐々木大輝さん、古賀諒介さん(基盤理工学専攻博士前期2年)の研究が独立行政法人情報処理推進機構(IPA)2025年度未踏ターゲット事業に採択

2025.09.02

曽我部東馬研究室(i-パワードエネルギー・システム研究センター/基盤理工学専攻)の佐々木大輝さん(基盤理工学専攻博士前期2年)と古賀諒介さん(基盤理工学専攻博士前期2年)が共同で提案したプロジェクトが、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)主催 2025年度未踏ターゲット事業(量子コンピューティング技術を活用したソフトウェア開発分野)に採択されました。 未踏ターゲット事業は、次世代ITの先進分野に挑む人材を対象に、特定テーマに基づくプロジェクトを通じて育成・支援を行う人材育成事業です。

背景

量子リザバーコンピューティングは、量子システムを計算資源として利用する機械学習の手法です。入力情報を量子リザバーで非線形かつ高次元に変換したのち、線形回帰などの簡便なスキームで学習を行うため、少ない学習パラメータと、ダイナミクスによる高速処理を利点とし、時系列データ解析などへの応用が有望視されています。
こうした量子システムの計算能力を支える鍵のひとつが、量子的なリソースの存在です。なかでも非マルコフ性は量子系の長期的な記憶を司るリソースとして知られており、量子リザバーコンピューティングにおいて非マルコフ性が有効活用できると期待されています。

提案手法

今回、佐々木さんと古賀さんが共同で提案したプロジェクト『非マルコフ量子開放系リザバーコンピューティングの有効性検証と最適化』では、非マルコフな量子開放系のダイナミクスを用いた量子リザバーコンピューティングのシミュレーション・最適化を行います。複雑に絡み合う多時刻相関から生まれる記憶特性と、量子ダイナミクスが生むリッチな非線形性を解析・最適化し、様々な時系列タスクに対して汎用的に用いることのできる量子リザバーコンピューティングモデルを開発します。

非マルコフ量子リザバーのダイナミクスと量子回路表現

詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。

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