2025.07.17
電気通信大学宇宙・電磁環境研究センター(SSRE)が、以下の日程でセミナーを開催します。
今回は、吉浦伸太郎氏(国立天文台・水沢VLBI観測所)による宇宙再電離期に向けた21cm線観測の最新の進展に加え、MWAによって最近検出されたプラズマバブルに起因する顕著な電離圏構造の観測事例について講演します。
参加登録は不要ですので、ご興味のある方はご参加ください。
宇宙・電磁環境研究センターセミナー | |
---|---|
日時 | 2025年7月24日(木)16時30分~18時00分 |
会場 | 西2号館5階513会議室 |
費用 | 参加無料(参加登録不要) |
対象 | 教職員および学生 |
プログラム | 講演「宇宙再電離期を探る低周波電波観測と電離圏の影響」 吉浦 伸太郎 氏(国立天文台・水沢 VLBI観測所) 概要 宇宙年齢10億年以前の時代に宇宙を満たしていた中性水素ガスからは波長 21cmの電波が放射されており、宇宙膨張によって200MHz以下の低周波として観測可能である。 この21cm線の強度や空間構造を測定することで、宇宙最初の星や銀河の形成、再電離の進行、宇宙の熱史といった初期宇宙の物理を明らかにすることができる。現在、MWAなどの低周波電波干渉計によって観測が進められており、今後 5年以内には世界最大の干渉計であるSKAによる観測が開始される予定である。21cm線を用いた宇宙論・銀河形成研究は今後急速に進展すると期待されるが、信号は極めて微弱であり、銀河系やその他の電波源からの強い前景や系統誤差を正確に除去する必要がある。その中でも、地球の電離圏は観測に系統誤差を与える主要な要因の一つである。たとえば、電離層による遅延の変動により天体の見かけの位置が時間的・空間的に変化し、信号の除去や補正が困難になる。一方で、これらの電離圏による効果を逆に活用し、電波干渉計のデータから詳細な電離圏構造を調べる研究も進んでいる。 本セミナーでは、宇宙再電離期に向けた21cm線観測の最新の進展に加え、MWAによって最近検出されたプラズマバブルに起因する顕著な電離圏構造の観測事例について紹介する。 |
お問い合わせ窓口 | 宇宙・電磁環境研究センター(菊池) メールアドレス:hkikuchi@uec.ac.jp |
宇宙・電磁環境研究センターのオリジナルサイトです。