2025.11.12
人の身体や心は、日々変容を繰り返しています。望ましい変化を促し、望ましくない変化を自在にコントロールできるならば、私達はより自由に生きられるのではないでしょうか。Human Transformation Science(HxS; 略称ヘックス)研究ユニットでは、人間変容に関する社会展開可能な知の体系を築くことを目指し、特に、MRIをはじめとする脳・生体計測を全学ならびに関係研究機関と連携して強力に推進すべく、プロジェクトを開始しました。
HxS研究ユニットは、UEC戦略的拠点育成プログラム(UEC-SHIP)の支援を受けて新しく立ち上がった研究プロジェクトです。UEC-SHIPは、本学の強みと特色を活かして、新たな学際的研究の創出、次世代を担う研究リーダーの育成を行う取組みを推進するもので、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として実施されています。
第1回HxS研究セミナーでは、フランスを拠点とする認知神経科学研究者の中井智也氏をお招きして、こどもの学習と脳の発達についての研究成果をご紹介いただきます。中井氏は当ユニットの学外メンバーの一人でもあります。貴重なお話を伺える機会ですので、皆様お誘いあわせのうえ、ふるってご参加ください。
| 第1回 HxS研究セミナー「児童fMRIによる数学能力の発達メカニズムの解明」 | ||
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| 日時 | 2025年11月27日(木)14時00分~16時00分 | |
| 会場 | 電気通信大学東3号館3階マルチメディアホール306およびZoomによるハイブリッド形式開催 | |
| 定員 | 90名 | |
| 参加費 | 無料 | |
| 講師 | 中井 智也 氏(株式会社アラヤ 研究開発部 チーフリサーチャー) | |
| 概要 | 発達や学習にともなう脳機能の変化を明らかにするためには、児童を対象としたイメージング研究が不可欠です。しかし、課題遂行型の機能的磁気共鳴画像法(fMRI)では、高い脱落率や体動ノイズの影響により、低年齢児童からのデータ取得が極めて困難であり、世界的にも依然として研究例は限られています。 本講演では、主に5〜8歳児を対象として実施した数学能力に関する課題fMRI実験の最新成果を紹介します。デコーディングや多ボクセルパターン解析(MVPA)を用いることで、年齢グループ間における脳活動パターンの変化や、親子間に見られる類似性を明らかにしました。さらに、発達fMRIデータと計算モデルを統合する「計算論的発達認知神経科学」の枠組みを提示し、今後の課題と展望について議論します。 | |
| お申し込み | ||
| 問い合わせ窓口 | UEC-SHIPプロジェクト HxS研究ユニット 代表:宮脇 陽一(機械知能システム学専攻 教授) メールアドレス:hxs-group@gl.cc.uec.ac.jp |
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