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【ニュースリリース】電気通信大学のDX技術によるウズベキスタン農業支援プロジェクトがJICA草の根技術協力事業に採択

2025.04.14

ポイント
  • 電気通信大学のDX技術を活用した国際協力事業が、JICA草の根技術協力事業(協力支援型)に採択
  • 3D遠隔指導と生成AIにより、ウズベキスタンの若手小規模農家にブルーベリー栽培技術を移転
  • 塩害に強いポット栽培の導入により、新たな特産地形成と生計向上を目指す
概要

山本佳世子教授(情報学専攻/共同サステイナビリティ研究専攻)の研究グループは、JICA2024年度草の根技術協力事業(協力支援型)に採択されました。「DX技術の導入によるブルーベリー新規特産地の形成と小規模農家の生計向上」と題した本事業は、3D映像技術と生成AIを活用し、ウズベキスタンの若手小規模農家約80名に対して効率的にブルーベリーの栽培技術を移転するものです。2025年度中に開始し、期間は2年4カ月を予定しています。

背景

ウズベキスタンでは灌漑農地の半分以上が塩害被害を受けているため、小規模農家の生産性向上が困難な状況にあります。18-35歳の若手農家は新規作物導入への意欲が高いものの、技術不足が障壁となっています。ウズベキスタン国内でのブルーベリーの健康効果への認知度は94%と高く、市場価値は高いものの、現状では90%以上を輸入に依存しているため、国産ブルーベリーの高い収益性が見込まれます。

手法

本事業では、東京農工大学との連携に基づき、ブルーベリー栽培専門家の伴准教授によって、塩害を回避できるポット栽培技術の導入と、DX技術を活用した遠隔栽培支援システムを構築します。フォトグラメトリ技術による3D映像と生成AIの自動翻訳機能により、日本の専門家が週1回のペースで継続的に栽培技術の遠隔指導を実施。現地カウンターパートのタシケント州立農業大学と協力し、若手農家への持続的な支援体制を確立します。

今後の期待

本事業で確立する技術移転モデルは、国内過疎地域の農業支援にも応用可能です。さらに3D映像技術と生成AIを組み合わせた遠隔指導システムは、農業に留まらずさまざまな分野での技術移転に活用でき、本学の情報通信技術を活かした国際協力の新たな形となります。

(外部資金情報)

本プロジェクトは、JICA2024年度草の根技術協力事業(協力支援型)に採択されました(提案事業上限額1,000万円/実施期間3年以内)。

JICA草の根技術協力事業

詳細はPDFでご確認ください。

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