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知的財産活動:研究・産学連携

ポリシー・規程・様式

知的財産ポリシー

国立大学法人電気通信大学 知的財産ポリシー(制定:H15.11.19 最終改正:H28.9.28)

国立大学法人電気通信大学(以下「本学」という。)における知的財産創出等に関する施策を実施・推進するため、国立大学法人電気通信大学知的財産ポリシー(以下「知的財産ポリシー」という。)をここに定める。

I 基本的考え方

1. 知的財産ポリシーの対象者
知的財産ポリシーの対象者は、以下のとおりである。

  1. 本学において研究開発等に従事する、又は従事した教授、准教授、講師、助教及びその他の職員並びに本学と雇用関係に ある者(以下「職員等」という。)
  2. 本学との間で研究活動、研究成果又は発明等について何らかの契約を交している者(学生、ポストドクター、研究員他)

2. 本学の使命・責務及び理念
本学は、「総合コミュニケーション科学に関連する諸領域の科学技術に関する教育研究を行い、人類の未来を担う人材の育成と学術の研究を通じて文化の発展に貢献することを目的(本学学則第2条)」として、長年にわたって先駆的な教育と研究を行ってきた。近年、IT革命とまで呼ばれる高度情報化社会の到来とともに、本学の主たる専門分野であるコミュニケーションに関する教育と研究には、ますます社会からの大きな期待が寄せられている。
本学に課せられた使命・責務は、そのような社会的要請に応えて、コミュニケーションに関わる総合的科学技術分野の教育研究で指導的役割を果たし、「高度コミュニケーション社会」の発展に貢献することにある。このような使命を具現化するために、本学は、大学自体を「高度コミュニケーション社会」の実践の場と位置付け、実践的教育研究を通して、教育と研究両面で社会との多様な連携を深めることによって、「知のボーダーレスな場」とすることをその理念として掲げている。

3. 本学の社会貢献面での使命・責務と研究成果の育成・活用に関する考え方
(1) 社会貢献面での使命と責務
本学の掲げる社会貢献面での使命と責務は、以下の3点に集約される。
ア.研究活動面における社会との連携及び協力を促進し、本学の研究成果を社会で活用させること。
イ. 社会との双方向の連携を進め、本学の教育活動を社会に発信すること。
ウ. 社会との連携及び協力により、本学の教育研究の機能を充実させること。

(2) 研究成果の育成・活用に関する考え方と本学にとっての知的財産等の位置付け
大学の主たる使命は、

  • (1)我が国のみならず世界の発展の原動力となる優れた人材の養成・確保、
  • (2)人類の知的財産の継承と未来を拓く新しい知の創造、
  • (3)社会の発展や文化創造への積極的貢献、
  • (4)知的資産を活用した国際協力等、様々な面において、重要かつ幅広い役割を果たしていくことにある。
従来から、大学における研究成果は主として学術論文という形で広く国際社会に公開され、新しい知の創造という重要な役割を果たしてきた。 しかしながら、研究内容、研究分野によっては、大学における成果が知的財産権として正当に保護・活用されていれば、我が国の国際競争力を高め、結果として社会の発展や国際協力に資することが可能であったにもかかわらず、論文として公表されたために公知の事実となって、国内外で利用されている例が多々見受けられる。 本学のような国立大学法人では、国民の税金で研究費の大部分が賄われていることから、大学における有用な研究成果を知的財産として保護し、これらを我が国の技術力の向上に資することは、本学の果たすべき重要な使命であると考える。
一方で、本学の守備範囲である、ソフトウエアに関する研究分野では、その成果をオープン化して広く社会で活用するという考え方があることに配慮し、オープン化すべきと判断されたソフトウエアについては、情報化社会での活用を推奨していく。

なお、その展開については、十分注視するものとする。 (3) 本学における教育・研究と知的財産創出の関係
大学には、教育と研究を通じて長期的視点から社会に貢献することに加えて、社会との連携を通じて自らの研究成果を直接的に社会に還元し活用を図っていくという第三の使命としての社会貢献が求められている。
とりわけ、本学のような理工系大学における教育と研究は産業界からの期待が大きく、人材の育成という教育面と研究成果を主体的に保護・育成し社会に提供することによって社会に貢献することが強く求められている。
大学における学術研究においては研究者の自主性が尊重され、長期的な視野に立った基礎的研究を重視すべきであるが、一方で社会の各方面から寄せられる要請に応えて自らの研究成果を活用して協力していくことは産業界の期待に応えていくことになるばかりでなく、社会の要請に耳を傾けることが教授内容を深め、学術研究に対して刺激を得るという意味で、教育と研究にも相乗効果をもたらすことが期待される。 したがって、本学は基礎的研究を重視しながら、基礎から応用にわたる学術研究によって得られた独創的な研究成果を知的財産として保護し、効果的に活用していくものとする。
加えて、大学における知の創出の源泉は、学内における様々な場における自由闊達な議論であることから、そこで明らかにされるアイデア、ノウハウ等は本学にとっての重要な知的財産であることを認識しそれらを保護することによって本学の教育・研究の質的向上を図ることが重要である。
こうしたことによって、大学の第三の使命である社会貢献を積極的に果たしていく。

4. 社会貢献面での職員等の使命と責務
本学の個々の職員等は、上記の第三の大学の使命である社会貢献の社会的要請を十分に理解するとともに、研究成果の活用に関し、研究成果を知的財産として保護し、その育成・活用を図ることを自らの問題として積極的に意識し、対応していくものとする。
一方で、研究成果を産業界で活用する「産業界との連携及び協力」の活動には、大学本来の使命である、教育と研究の責務が犠牲になる「責務相反」や、外部から得る経済的利益等と教育・研究上の責任が衝突する「利益相反」の問題が絡んでくることから、そのガイドラインをあらかじめ大学で示し、個々の職員等はそのガイドラインを遵守する責務がある。
また、産業界との共同研究等において、関係する職員等、学生等は、守秘義務等、契約の誠実な履行には十分に注意を払う責務がある。

5. 知的財産部門の設置
本学に研究成果としての知的財産を迅速かつ効果的に管理・育成・活用していくことを主たる目的とする知的財産部門を置く。
知的財産部門は、本学「産学官連携センター」の内部組織として位置づけられる。なお、「産学官連携センター」は、大学の第三の使命である社会貢献を本学とその関連組織の連携でボーダーレスに展開することを目的として設立したものである。
知的財産部門では、本学における知的財産の管理・育成・活用のみならず、専門知識を有する人材を活用しつつ、技術移転機関(TLO)等との連携を図りながら、知的財産ポリシーや研究成果等に関する取扱い・ルールの策定等知的財産に関する専門的事項を取り扱うものとする。

II 研究成果等に関する取扱いと権利の帰属・承継等

1. 発明(考案を含む)
(1) 権利の帰属に関する考え方
学術研究の発展、知的財産等の有効利用の見地から、本学で生み出される発明に係る特許を受ける権利については、原則として本学帰属とし、知的財産部門で一元管理し、TLO等を通して活用していくものとする。本学と雇用契約のない教員及び学生等の発明については、当該者が希望し、当該発明に係る特許を受ける権利を本学が承継するときには、当該者と本学との間で移転契約を締結する。

(2) 発明の届出
職務発明あるいは研究成果又は発明等に関する契約に係る発明が生じたときには、発明者は論文や学会等での発表前に、その関係する発明を知的財産部門に届け出なければならない。

(3) 評価委員会による発明等の評価・判定
本学に、本学に関係する発明等の知的財産を評価・判定する評価委員会を設置する。
評価委員会は産学官連携センターに付属して置かれ、センター長、各部門長、TLO関係者、その他知的財産活動経験者などから構成される。

(4) 発明の評価と承継手続
評価委員会による評価結果によって、本学が承継すべきであると判定された特許を受ける権利 については本学が承継し、 本学が承継しないと判定された特許を受ける権利については当該発明者に帰属する。

(5) 本学が承継した特許権等(特許を受ける権利を含む。)の取扱い
知的財産部門は本学が特許を受ける権利を承継した発明について特許出願を行い、産学官連携支援部門は特許権等に基づいた共同研究先との連携を行い、ベンチャー支援部門は特許権等に基づいたベンチャーの育成を行い、TLO等は技術移転先の開拓等を行う。
本学が承継した特許権等について、その後評価委員会が、特許権等を維持しないと判定したときは、当該発明者が希望すれば無償で本人に帰属させることができるものとする。

(6) 発明者に対する補償等
本学が特許を受ける権利を承継した発明を出願したとき、および本学に実施料収入或いは譲渡収入があったときには、「国立大学法人電気通信大学発明補償等に関する細則」に定める補償金を当該発明者に支払うものとする。

2. 意匠
本学で生み出される意匠については、「1.発明(考案を含む)」の各事項を準用して取り扱う。

3. 著作物

  1. 本学の発意に基づき本学の業務に従事する者が職務上作成する著作物(プログラム、データベースの著作物を除く。)で、本学が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、本学とする。
  2. 本学の発意に基づき本学の業務に従事する者が職務上作成するプログラム、データベースの著作物の著作者は、本学とする。ただし、研究成果としてのプログラム、データベースの著作物の著作者は、当該著作物を作成した者とする。
  3. 本学が費用を支援して行う研究、又は本学が管理する施設設備を利用して行う研究等によ り作成した、プログラム、データベースの著作物を第三者に有償で譲渡又は貸与、若しくは利用の許諾(共同研究、受託研究で作成した著作物の場合は無償を含む)を行おうとする場合は、著作者はその著作物を知的財産部門に届け出るものとする。
  4. 知的財産部門は、前記(3)により届出のあった著作物については、「1.発明(考案を含む)」の(5)(6)を準用して取り扱う。

4. 回路配置

  1. 本学の業務に従事する者が職務上創作をした回路配置の創作者は、本学とする。ただし、研究成果としての回路配置の創作者は、当該回路配置を創作した者とする。
  2. 本学が費用を支援して行う研究、又は本学が管理する施設設備を利用して行う研究等により、回路配置の創作をした場合であって、当該その回路配置を本学により管理することが望ましいと創作者自身が認めるときには、回路配置の創作者はその回路配置を知的財産部門に届け出るものとする。
  3. 知的財産部門は、前記(2)により届出のあった回路配置については、「1.発明(考案を含む)」の(3)から(6)を準用して取り扱う。

5. 研究開発成果としての有体物

  1. 「研究開発成果としての有体物」(以下、「成果有体物」という。)とは、次に掲げるものをいい、例えば、材料、試料(微生物、新材料、土壌、岩石、植物新品種)、試作品、モデル品等をいう。
    • ア 研究開発の際に創作又は取得されたものであって研究開発の目的を達成したことを示すもの
    • イ 研究開発の際に創作又は取得されたものであってアに掲げるものを得るのに利用されるもの
    • ウ ア又はイに掲げるものを創作又は取得するに際して派生して創作又は取得されたもの
    • エ アからウに掲げるものについて記録・記載した記録媒体
  2. 本学が費用を支援して行う研究、又は本学が管理する施設設備を利用して行う研究等により得られた成果有体物の所有権及び成果有体物にかかるすべての権利・法的地位は、特段の定めがない限り本学に帰属する。
  3. 成果有体物の取扱い等については、別に定める。

6. 技術情報及びノウハウ
職員等が保有する技術情報やノウハウについては、知的財産権としての保護の可能性や秘密保持の必要性等の意識の啓発を行う。産学官連携に関係する技術情報及びノウハウについては、本学が職員等と協力してその管理を行うものとする。

III 知的財産の管理・活用等の推進

1. 研究成果の実用化に向けた本学の責務
本学が知的創造サイクルの一翼を担い、我が国の知的財産立国の構築に貢献するためには、本学で創造された知的財産の中から社会に大きなインパクトを与える可能性のあるものを承継し、権利化してスピーディに産業界に技術移転していくことが、本学としての重要な責務である。

2. 知的財産の実施等に伴う発明者等への報奨
知的財産の実施等に伴い発明者等に対して、補償金等を支払うとともに、当該発明者等の業績評価に反映させる方策を講じるものとする。

3. 知的財産等の学術目的の利用等
権利化された特許等を学術目的に利用することは、原則、自由とする。
ただし、学内で開催される各種の研究会、発表会等で明らかにされるアイデアやノウハウ等について、出席者等に対し学外への流出を防ぐための措置を講じるものとする。
有体物、技術情報、ノウハウ等については、学外の大学等の研究機関が学術目的でこれらを利用することを希望し、その旨の申し出がある場合には、当該研究機関との間で守秘義務、MTA等の契約により有償又は無償で提供できるものとする。

IV 共同研究・受託研究に伴う権利の帰属とライセンスの考え方

  1. 企業等との共同研究により生じる発明についての特許を受ける権利は、原則として発明者が所属する機関に帰属する。本学の単独特許等については、権利移転、実施権許諾等の最初の交渉権が、当該企業に与えられる。共有特許等については、当該企業は排他権を行使しない限り、原則として、自由に実施できる。ただし、個々のケースごとに研究の目的、実態に沿って柔軟に対応するものとする。
  2. 企業等からの受託研究により生ずる発明についての特許を受ける権利は、原則として本学に帰属する。当該特許等については、権利移転、実施権許諾等の最初の交渉権が、当該企業に与えられる。ただし、個々のケースごとに研究の目的、実態に沿って柔軟に対応するものとする。
  3. 企業等との共同研究及び企業等からの受託研究により生じる発明以外の知的財産に関する権利の取扱い等に関する事項については、個別の契約において定めるものとする。

V 教職員や学生等の守秘義務等

  1. 職員等は職務上知ることのできた秘密を他に漏らしてはならない。
  2. 産学官連携に伴い本学が組織として求められる守秘義務等に関して、職員等や学生等に対する啓発を行う。
  3. 産学官連携に際して、相手方に大学の特質と学術上の理解と配慮を求め、研究成果の守秘義務については最小限に留めた上で職員等が成果を発表する機会を確保すること等を、相手方に求めるものとする。守秘の取扱いについては、必要に応じ知的財産部門が支援するものとする。

VI 知的財産等の管理及び産官学連携の実施・推進体制と責任

学官連携を効率よく実施・推進するため、産学官連携センター、知的財産部門、TLOの連携により、産業界から見た産学官連携のワンストップサービスを提供できる、独自の実施体制を構築する。このための具体的方策については、「知的財産等の取扱いに関する申し合わせ」として、別に定める。
知的財産部門は、知的財産等の取得、管理、活用等の各プロセスにおいて、本学のTLOと連携し、最大限の効果を上げるよう活動するとともに、知的財産等の管理責任を負うものとする。

VII 知的財産等の取扱い等に関する異議申立て手続き等

知的財産ポリシーの対象者は、自己の発明や権利化された知的財産等の本学における取扱い等に不服があるときは、学長に異議申立てを行うことができるものとする。
知的財産等の取扱い等に関する異議申立てのうち、職務発明の認定及び大学への承継に関する事項については、職務発明規程に定めるとおりとし、その他の事項についても同規程を準用する。

知的財産等の取扱いに関する申し合わせ

(平成15年10月17日)
改正 平成16年6月15日
平成21年4月 1日
平成23年2月23日

電気通信大学知的財産ポリシーに基づいて、本学における知的財産の創出・管理・活用等を、迅速かつ効果的に行うために、本学と本学TLO(株式会社キャンパスクリエイト)(以下「TLO」という。)との間に以下のような申し合わせを行うものとする。

本学における知的財産等の創出・管理・活用等に向けた実施体制と役割分担

本学における知的財産等の成果の取扱い等に関し、本学と企業等との間に締結される契約等については、的確に且つスピーディに行う必要がある。

そのため、技術移転等に実績のあるTLOに契約交渉に関する業務を委託することとする。ただし、当該契約締結については、知的財産部門が行うものとする。なお、知的財産部門は、当該契約交渉過程において、本学として守るべき価値は何か、譲歩して良いところは何かなど、本学の使命、責務及び理念、そして本学のアイデンティティが契約で守られていることを確認することとする。

本学は、知的財産部門に必要な人材を育成するとともに、外部から経験豊富な人材を登用して、本学内における契約担当部局等の充実を図るものとする。

また、本学産学官連携支援部門は、「産学官連携センター」の産学連携推進部門と位置づけ、TLOとの連携のもとに、学内の技術シーズの発掘及び企業側のニーズとのマッチングを行うことにより、企業との共同研究、受託研究等を開拓する。また、インターンシップの推進等を行うものとする。

知的財産部門とTLOとの役割分担は、当面、以下のとおりとする。

  • 知的財産部門の役割
    • ○知的財産戦略の統括
    • ○特許出願
    • ○特許等知的財産の管理
    • ○特許侵害等への対応
    • ○知的財産権や利益相反等の啓発等
    • ○TLOの監督
  • TLO
    • ○学内の新技術の発掘
    • ○特許出願の準備
    • ○技術移転事業
    • ○創業支援
  • 知的財産部門とTLOの共同
    共同研究、受託研究の契約については、契約交渉をTLOが行い、契約締結を知的財産部門が行う。

■参考:新しいウィンドウが開きます 技術移転に関する重要なお知らせ(学内専用)

職務発明規程

国立大学法人電気通信大学職員の職務発明等に関する規程

第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、「国立大学法人電気通信大学就業規則」(以下「就業規則」という。) 第28条の規定に基づき、国立大学法人電気通信大学(以下「大学」という。)における 職務発明等の取扱いについて、定めるものとする。

(目的)
第2条 この規程は、大学に勤務する者であって、大学において研究開発等に従事する、又は従事した教授、准教授、講師、助教、助手及びその他の職員並びに大学と雇用関係にある者(以下「職員等」という。)が行った職務発明等の取扱いについて、「電気通信大学知的財産ポリシー」(以下「知的財産ポリシー」という。)に基づき、職員等の職務発明等を奨励するとともに、その発明者としての権利を保障し、併せて職務発明等によって得た特許権等の管理及び実施の合理的運営を図ることを目的とする。

(用語の定義)
第3条 この規程において使用する用語の意義は、それぞれ次のとおりとする。
(1) 「発明等」とは、「特許法」(昭和34年法律第125号。)第2条、「実用新案法」(昭和34年法律第123号。)第2条及び「意匠法」(昭和34年法律第126号。)第2条に定める発明、考案及び創作をいう。
(2) 「発明者」とは、発明等を行った職員等をいう。
(3) 「職務発明」とは、職員等が行った発明等であって、その発明等を行うに至った行為が大学における職員等の現在又は過去の職務に属する場合をいう。
(4) 「特許等を受ける権利」とは、特許を受ける権利、実用新案登録を受ける権利及び意匠登録を受ける権利をいう。
(5) 「特許権等」とは、特許権、実用新案権及び意匠権をいう。

(発明等の取扱い)
第4条 大学が職務発明等に係る権利を承継するに当たっては、知的財産ポリシーに従い産学官連携センター知的財産部門(以下「知的財産部門」という。)が決定したところによるものとする。

(権利の承継)
第5条 大学は、発明をなした場所が大学の内外であるかを問わず、職員等の職務発明に係る特許等を受ける権利を承継する。ただし、大学がその権利を承継する必要がないと認めたときは、この限りではない。
2 職員等が大学外の個人又は団体の研究者等と共同して職務発明を行ったときは、その職員等の発明に関する持分の承継は前項の規定によるものとする。

第2章 届出及び出願
(届出)
第6条 職員等は現在又は過去の職務に関連して発明等を行ったときは、別に定める届出書により、速やかに大学に届け出なければならない。

(認定、決定及び通知)
第7条  大学は、前条の規定による届出があったときは、知的財産部門において当該届出 に関わる発明等が職務発明であるか否かの認定を行うものとする。
2 知的財産部門は、職務発明であると認定したときは、当該発明等について特許等を受ける権利を大学が承継するか否かの決定を行うものとする。
3 大学は、第1項及び第2項の認定及び決定の結果を別に定める書面により、発明者に通知する。

(特許等を受ける権利の譲渡義務)
第8条 発明者は、前条の規定により特許等を受ける権利を大学が承継すると決定したと きは、その権利を大学に譲渡し、特許を受ける権利の譲渡を証する書面を大学に提出しなければならない。

(出願)
第9条 大学は、第7条第2項の規定により特許等を受ける権利を大学が承継したときは、速やかに特許等の出願を行うものとする。

(発明者の出願及び権利譲渡の制限)
第10条 発明者は、次に掲げる場合を除き、自ら特許等の出願をし、又は特許等を受ける権利を第三者に譲渡してはならない。
(1) 第7条第1項の規定により、職務発明でないと認定した場合。
(2) 第7条第2項の規定により、職務発明であるがその発明等を受ける権利を大学が承継しないと決定した場合。

(特許出願等への協力)
第11条 発明者は、職務発明に係る特許出願及び特許権等に関する審査、審判及び訴訟について、大学に協力するものとする。

(認定又は決定に対する異議)
第12条 発明者は、第7条の認定又は決定に異議があるときは、通知を受けた日から2週間以内に学長に対し、異議を申し立てることができる。
2 学長は、異議の申し立てがあったときは、知的財産部門の意見を徴した上で、異議申立ての当否を決定する。

第3章 特許権等の実施
(実施権の許諾)
第13条 大学は、所有する特許権等の実施を希望する者に対して、その特許権等の実施を希望する旨の書面の提出を求めるものとする。
2 大学は、前項の実施を希望する書面の提出を受けたときは、知的財産部門において特許権等の実施権の設定又は許諾の適否を検討し、その設定又は許諾するか否かを決定する。

第4章 発明補償
(発明者に対する補償)
第14条 大学は、第7条の規定により特許等を受ける権利を大学に承継させた発明者に対し、補償金を支払うものとする。
2 前項の補償金は、当該補償金を受ける権利を有する発明者が複数のときは、それぞれの持分に応じて、分配した額を各発明者に支払うものとする。
3 発明者に対する発明補償の取扱いについては、別に定める。

第5章 雑則
(他機関等との共同発明)
第15条 大学は、他機関等と共同して行う研究において、職員等と当該機関等に所属する者と共同して行った発明等(以下「共同発明」という。)に係る特許を受ける権利又は特許権を当該機関等と共有することができる。
2 大学は、前項により当該機関等と共同で共同発明を行った場合に共同で特許出願する際は、あらかじめ別に定める共同出願契約書を締結する。

(秘密の保持)
第16条 職員等は、当該発明等の内容等について、大学と職員等が合意の上公表する場合、若しくは、大学又は職員等の責めによらないで公知となった場合を除き、必要な期間中その秘密を守らなければならない。

(退職後の取扱い)
第17条 職員等が退職した場合においても、当該発明等が職務発明等に該当する場合の取扱いは、本規程によるものとする。

(外国出願の取扱い)
第18条 この規程は、国外の特許権等についても適用する。

(その他)
附則
この規程は、平成16年4月1日から施行する。
附則
この規程は、平成19年4月1日から施行する。
附則
この規程は、平成21年4月1日から施行する。
附則
この規程は、平成26年2月26日から施行し、平成26年2月1日から適用する。

発明補償等に関する細則・申合せ・補償金について

細則

国立大学法人電気通信大学発明補償等に関する細則
(趣旨)
第1条 この細則は、国立大学法人電気通信大学職務発明等に関する規程(以下「規程」という。)第14条第3項の規定に基づき、国立大学法人電気通信大学(以下「大学」という。)における発明補償の取扱いについて定めるものとする。

(補償金の種類)
第2条 規程第7条の規定により特許等を受ける権利を大学に承継させた発明等を行った職員等(以下「発明者」という。)に対し、大学が支払う対価は、次に掲げる補償金とする。
(1) 出願補償金 (2) 実施補償金

(出願補償金)
第3条 大学は、規程第9条の規定による特許等の出願を行ったときは、別表第1に掲げる額の出願補償金を発明者に支払う。

(実施補償金)
第4条 大学が、職務発明に係る発明等(出願中のものを含む。以下同じ。)について、実施権の設定許諾をし、又は譲渡することにより、収入を得た場合は、その収入額から特許出願、維持費及び仲介者手数料等を除き、残りの部分について別表2に掲げる率により算定した額を実施補償金として、発明者及び原則として発明者の属する研究室に支払う。ただし、当該発明者の所在が確認できず、また、当該発明者からの請求がなかった場合、又は研究室が存在しない場合は、この限りでない。
2 前項の規定にかかわらず、当該職務発明に係る発明等について、第三者から特許出願、維持費等の支援を受けており、大学が当該第三者に対する返還義務を有する場合には、当該第三者との取り決めが優先される。

(転退職又は死亡した発明者の補償金)
第5条 発明者に対する補償金の支払を受ける権利は、発明者が転退職した後においても存続する。
2 補償金を受ける権利を有する発明者が死亡したときは、その者の相続人がその権利を承継する。

(支払方法)
第6条 大学は、補償金を受ける権利を有する発明者が二人以上あるときは、その発明者全員で合意した持分の割合に応じた補償金を支払う。持分の合意がなされていないときは、持分の割合は等分と推定する。
2 大学が所有する特許等を受ける権利又は特許権を他に譲渡して得た収入はこれを実施料とみなし、発明者に支払う補償金については、第4条の規定を準用する。
3 大学は、職員等と共同して発明を行った職員等以外の発明者に対し、職員等に準じて補償金を支払うことができる。
4 外国出願を行った場合は、第2条に定める出願補償金を発明者に別途支払うものとする。ただし、複数国に出願した場合であっても、1件の出願として取り扱うものとする。

(届出)
第7条 発明者は、住所又は所属に変更があったときには、速やかに電気通信大学産学官連携センター知的財産部門に届け出なければならない。転退職した場合も同様とする。

附則
この細則は、平成24年2月21日から施行する。

別表第1 出願補償金

特許 1件につき10,000円
実用新案 1件につき 7,000円
意匠 1件につき 7,000円

別表第2 実施補償金

発明者 30%
研究室 30%
大学 40%

研究室に支払う実施補償金に関する申合せ

(平成21年1月13日)
改正 平成23年2月22日
改正 平成26年2月10日

国立大学法人電気通信大学発明補償等に関する細則(以下「発明に関する細則」という。)第4条に規定する研究室に支払う実施補償金及び国立大学法人電気通信大学著作物活用に対する補償金細則(以下「著作物に関する細則」という。)第2条に規定する研究室に支払う補償金(合わせて、以下「実施補償金」という。)に関しては、この申合せの定めるところによる。

第1条 発明に関する細則第4条及び著作物に関する細則第2条に規定する「研究室」とは、次に掲げる要件を満たす、教員、研究員、学生等から構成された本学の研究組織とする。
(1) 研究組織の代表者は、本学の教員であること。
(2) 本学に研究場所を有すること。

第2条 発明に関する細則第4条ただし書き及び著作物に関する細則第2条ただし書に規定する研究室の存否は、実施権の設定許諾等により収入のあった日を基準日として判定する。

第3条 発明者又は著作者が複数存在し、前条の基準日においてそれぞれ別の研究室に所属している場合は、発明者又は著作者の持分に応じてそれぞれの研究室に実施補償金を支払う。

附則
この申合せは、平成21年1月13日から施行し、平成20年の収入分から適用する。
附則
この申合せは、平成23年2月22日から施行し、平成23年の収入分から適用する。
附則
この申合せは、平成26年2月10日から施行し、平成25年の収入分から適用する。

補償金
発明補償金について
発明補償等に関する細則により、出願時に特許10,000円、実用新案7,000円、意匠7,000円が発明者に支払われます。特許出願後に派生する国内優先出願、分割出願、変更出願に対しては、原則として補償金は支払われません。特許を受ける権利や特許権が第三者にライセンスされ、特許料収入等が得られたときは、その収入からTLO活動費や出願必要経費(オーバーヘッド)を除いた収入が発明者等に配分されます。配分比率は発明者30%、研究室30%、大学40%が原則ですが、発明者と研究室の合計60%は、配分比率を変更可能です(例:発明者60%、研究室0%など)。

著作物取扱規程

国立大学法人電気通信大学著作物取扱規程

第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、国立大学法人電気通信大学(以下「大学」という。)に勤務する者 であって、大学において研究開発等に従事し、又は従事した教授、准教授、講師、助教、 助手及びその他の職員並びに大学と雇用関係にある者(以下「職員等」という。)が作 成した著作物について、「電気通信大学知的財産ポリシー」(以下「知的財産ポリシー」 という。)に基づき、その取扱いを定め、職員等の著作物の作成を奨励するとともに、その権利を保障し、併せて著作物の管理の合理的運営と利用促進を図ることを目的とする。

(用語の定義)
第2条 この規程において使用する用語の意義は、それぞれ次のとおりとする。
(1) 「著作物」とは、著作権法(昭和45年法律第48号)に定める著作物をいい、デジタル技術を使用して作成された映像、画像、音声、文字等の情報であるデジタルコ ンテンツを含む。
(2) 「ソフトウェア著作物」とは、著作権法第2条第1項第10号の2に掲げるプログラムの著作物又は同項第10号の3に掲げるデータベースの著作物であって、デジタ ルコンテンツ以外のもの及びこれらプログラム又はデータベースの設計書、仕様書、フローチャート、取扱いを説明する文書をいう。
(3) 「著作者人格権」とは、著作権法第18条から第20条までに規定する権利(外国におけるこれらの権利に相当する権利を含む。)をいう。
(4) 「著作権」とは、著作物を使用する権利及び著作権法第21条から第28条までに規定する権利(外国におけるこれらの権利に相当する権利を含む。)をいう。
(5) 著作物の「利用」とは、前号に定める各権利に基づき認められた行為をいう。
(6) 「職務著作物」とは、大学の発意及び具体的な指示に基づき、職員等が職務上作成する著作物であって、プログラムの著作物以外の著作物については大学が自己の著作 の名義の下で公表することが予定される著作物をいう。
(7) 「研究契約著作物」とは、共同研究契約、受託研究契約その他大学と第三者との研究契約に基づき、職員等が作成した最終研究成果物であるソフトウェア著作物をいう。
(8) 「職務関連著作物」とは、公的研究資金若しくは大学が資金その他の支援をして行う研究又は大学が管理する施設・設備機器を利用して行った研究等、職員等が職務上 行った研究教育活動において当該職員等が作成したソフトウェア著作物であって、職 務著作物以外のものをいう。この場合において、研究契約著作物については、当該研 究契約での別段の定めがない限り、職務関連著作物に含まれるものとする。
(9) 「大学に所属する者」とは、職員等、学生又は教育・研修若しくは研究等の目的で大学が受け入れている者をいう。
(10) 「学外者」とは、大学に所属する者以外の第三者である企業、機関又は個人をいう。

(職務著作物の帰属)
第3条 職員等が作成した職務著作物の著作者は大学とし、大学はその著作者人格権及び著作権を保有する。

(大学が著作権を保有する著作物の職員等の利用権)
第4条 職務著作物について、大学は当該著作物を作成した目的等に照らし、利用できる者及びその利用範囲を定めることができる。
2 第12条の規定により大学が著作権者となった職務関連著作物について、大学に所属する者は、研究及び教育のために利用(当該職務関連著作物を作成した職員等にあっては、大学を退職した後の利用並びに個人的利用及び大学等の非営利機関における利用を含む。)することができる。ただし、当該職務関連著作物のライセンス契約等で、別に定めがある場合は除く。
3 前項の規定は、第16条の規定により大学に著作権が譲渡されたその他の著作物について準用する。

(職務関連著作物の帰属及び大学による利用)
第5条 大学は、職員等が作成した職務関連著作物について、当該職員等が次の各号を遵守することを条件として、著作権法第15条の規定にかかわらず、その職務関連著作物の著作者を当該著作物を作成した職員等とし、当該職員等が当該著作物の著作者人格権及び著作権を保有することを認めるものとする。
(1) 次項に定める大学の職務関連著作物の利用権を制限しないこと。
(2) 本条第3項に定める場合に著作者人格権及び原著作者としての権利を行使しないこと。
(3) 職務関連著作物について第10条に定める事由が発生したときは、同条に定める届出を行うこと。
(4) 第12条の規定により大学が著作権を譲り受けることを決定したときは、当該職務関連著作物の著作権を大学に譲渡すること。
(5) 職務関連著作物の著作権を第三者に無償譲渡しようとするときは、第20条の規定に従い、大学による職務関連著作物の利用権を確保する措置をとること。ただし、研究契約著作物については、第11条の規定により大学が著作権を譲り受けないことを決定した後でなければ、第三者に無償譲渡することができない。
2 大学(大学に所属する者を含む。以下この項において同じ。)は、研究又は教育の目的で職務関連著作物を無償で利用する権利(以下「無償利用権」という。)を有する。
この大学の利用権は、当該著作物を作成した職員等を職務関連著作物の著作者とする前項の定めと不可分一体であり、当該著作物を作成した職員等は、この大学の利用権について何らの制限を課すことはできず、したがって、当該著作物の著作権について、大学の利用権を制限することとなる独占的利用権を第三者に許諾することもできない。この場合において、無償利用権は、当該職員等が大学を退職した後においても存続するものとする。
3 職務関連著作物をもとにして、大学に所属する者が研究を行う場合及び大学が学外者と共同研究、受託研究その他研究契約に基づく研究を行う場合は、当該著作物を作成した職員等はこれらの研究において当該著作物が改変されることにつき、著作者人格権を行使せず、かつ、当該著作物が改変されて作成された著作物に対し、原著作者としての権利を行使しないものとする。

(職務関連著作物の管理)
第6条 職員等は、職務関連著作物を作成したときは、第11条に定める認定及び決定並びに第12条に定める譲受の手続を経て、大学が管理する著作物となるまで当該職務関連著作物を適正に管理しなければならない。

(その他の著作物)
第7条 職務著作物及び職務関連著作物以外の著作物については、当該著作物を作成した職員等を著作者とし、当該職員等は当該著作物の著作者人格権及び著作権を保有する。

(退職後の取扱い)
第8条 在職中に完成した著作物の取扱いは、職員等が大学を退職した後においても、この規程を適用する。

第2章 著作権の処理に関する手続及び補償金
(著作権等の取扱い)
第9条 大学がこの規程に定める著作権の処理を行うに当たっては、知的財産ポリシーに従い電気通信大学産学官連携センター知的財産部門(以下「知的財産部門」という。)が決定したところによるものとする。

(職務関連著作物の届出)
第10条 職務関連著作物について、次の各号のいずれかに該当するときは、当該職務関連著作物の著作者である職員等は、別に定める様式により、速やかに知的財産部門に届け出なければならない。
(1) 職務関連著作物の著作権又は職務関連著作物若しくはその複製物について、学外者に有償での譲渡又は貸与若しくは有償での利用の許諾(共有者間の利用の合意を含む。)を行おうとするとき。
(2) 研究契約著作物の著作権又は研究契約著作物若しくはその複製物について、学外者に無償での譲渡又は貸与若しくは無償での利用の許諾(共有者間の利用の合意を含む。)を行おうとするとき(研究契約の相手方が研究契約著作物を研究目的で無償利用することを希望するときを含む。)。
(3) 研究契約等において、研究契約著作物の著作権を大学又は第三者に帰属させる旨が定められている場合において、最終研究成果物である研究契約著作物を作成したとき。
2 職員等は、前項の職務関連著作物の届出において、当該著作物の全ての著作者を明らかにするとともに、当該著作物が第三者の著作物を利用している場合は、それに関する情報を付記するものとする。当該著作物に関連する他の知的財産(発明、商標等)がある場合にも同様とする。

(職務関連著作物の認定、譲受の決定及び通知)
第11条 大学は、前条の規定による届出があったときは、知的財産部門において当該届出に関わる著作物が職務関連著作物であるか否かの認定を行うものとする。
2 知的財産部門は、職務関連著作物であると認定したときは、当該著作物について著作権を大学が譲り受けるか否かの決定を行うものとする。
3 大学は、第1項の認定及び第2項の決定の結果を別に定める書面により、当該著作物の著作者に通知する。

(職務関連著作物の譲渡手続)
第12条 職員等は、前条の規定により大学が当該著作権を譲り受けることを決定したときは、当該職務関連著作物の著作権を大学に譲渡するものとし、別に定める様式による権利譲渡書を知的財産部門に提出しなければならない。
2 職員等は、前項の決定がなされた著作物につき、知的財産部門の求めに従い当該著作物の複製物を知的財産部門に提出するものとする。
3 前2項の規定により大学に著作権を譲渡した職務関連著作物について、その著作者たる職員等は著作者人格権を行使しないものとする。

(著作権登録への協力)
第13条 前条の規定により大学が譲り受けた著作物について、大学が著作権の登録を行うときは、当該著作物を作成した職員等は、当該登録について大学に協力するものとする。

(認定又は決定に対する異議)
第14条 著作者である職員等は、第11条の規定による認定又は決定に異議があるときは、通知を受けた日から2週間以内に学長に対し、異議を申し立てることができる。 2 学長は、異議の申し立てがあったときは、知的財産部門の意見を徴した上で、異議申立ての当否を決定するものとする。
(補償金の支払)

第15条 大学は、第12条の規定により著作権を譲り受けた著作物により利益を得たときは、当該著作物の著作者に対し、補償金を支払うものとする。
2 前項の補償金は、当該補償金を受ける権利を有する著作者が複数のときは、それぞれの持分に応じて、分配した額を各著作者に支払うものとする。
3 著作者に対する補償金の取扱いについては、別に定める。
4 研究契約等において、研究契約著作物の著作権を第三者に帰属させる旨が定められているときは、前3項の規定にかかわらず、補償金の有無及びその取扱いは、当該研究契約等の定めるところによる。

(その他の著作物の譲受)
第16条 第11条の規定による大学の譲受けの対象とならない場合であっても、著作者である職員等がその著作物の著作権を大学に譲渡することを希望した場合は、大学は著作権を譲り受けることができる。この場合において、大学は、著作者に対し、第15条の規定に準じて補償金を支払うことができる。
2 前項の規定により大学に著作権を譲渡した著作物について、その著作者たる職員等は著作者人格権を行使しないものとする。

(権利の保護と技術移転)
第17条 知的財産部門は、大学が所有する著作権を適切に保護し、その活用を促進する上で必要と判断したときは、適切に技術移転を行う。
2 知的財産部門は、前項の権利を保護するため必要と判断したときは、法的手続きを採ることができる。

第3章 雑則
(学生との共同著作の取扱い)
第18条 職員等は、学生との共同著作である職務関連著作物について、第12条又は第16条の規定により大学に著作権を譲渡するときは、共同著作者である学生からも、別に定める様式の権利譲渡書を知的財産部門に提出させるものとする。
2 職員等は、学生と共同で職務関連著作物を作成し、又は将来共同で作成する可能性があるときは、あらかじめ、次の各号に掲げる事項を記載した別に定める同意書を、学生から知的財産部門に提出させることができる。
(1) 学生と共同著作である職務関連著作物について、第12条の規定により大学が著作権を譲り受けることを決定したときは、学生の共有持分は、改めて学生の同意を得ることなく大学に譲渡されること。
(2) 共同著作者である学生の著作権について、第5条第1項第1号、第2号及び第5号並びに同条第2項及び第3項に定める事項に同意すること。
3 職員等が、学生と共同で研究契約著作物を作成し、又は将来、共同で作成する可能性があるときは、別に定める同意書を知的財産部門に提出させ、研究契約著作物の学生の共有持分を大学に譲渡させるものとする。
4 前3項の規定により、学生から大学に著作権を譲渡された場合において、大学は、著作権の譲渡に係る著作物の種類に応じ、第15条又は第16条に定める著作者として当該学生を取り扱い、補償金を支払うことができるものとする。

(他機関等との研究契約の締結)
第19条 大学は、他機関等と共同して行う研究において、職員等と当該機関等に所属する者とが共同して作成した研究契約著作物に係る著作権を当該機関等と共有することができるものとする。
2 大学が他機関等と研究契約を締結するに当たり、当該研究契約に基づき研究に従事する職員等は、研究契約締結前に、別に定める研究従事同意書を知的財産部門に提出するものとする。

(職務関連著作物の無償譲渡と大学の利用権の確保)
第20条 職員等が、自らが著作権を有する職務関連著作物の著作権を第三者に無償で譲渡しようとするときは、別に定める様式により、事前に知的財産部門に届け出なければならない。
2 研究契約著作物を無償譲渡しようとする場合は、第11条の規定により大学が著作権を譲り受けないことを決定した後でなければ、第三者に無償譲渡することができない。
3 第1項の規定による無償譲渡に際し、当該職務関連著作物について、第5条第2項に定める大学(大学に所属する者を含む。以下この項において同じ。)の研究又は教育の目的での無償利用権を、譲受人である第三者から大学に許諾されるよう大学が求めたときは、職員等はこれに従い、第三者が無償利用権を認めるよう適切な措置を採らなければならない。

(雑則)
第21条 この規程に定めるもののほか、職務著作物及び職務関連著作物の取扱いに関し必要な事項は、別に定める。

附則
1 この規程は、平成24年4月1日から施行する。
2 この規程の施行の日前に作成された著作物のうち、職務関連著作物に該当するものは、著作権法第15条の規定にかかわらず、この規程施行の日以降、職務関連著作物として扱うものとする。この場合において、著作者が希望するときは、著作権法第15条の規定にかかわらず、大学は当該著作物の著作権を大学の所有とせず、職務関連著作物として扱うことができるものとする。

<参考>新しいウィンドウが開きます プログラム・データベースの取り扱い

著作物活用に対する補償金細則

国立大学法人電気通信大学著作物活用に対する補償金細則

(趣旨)
第1条 この細則は、国立大学法人電気通信大学著作物取扱規程(以下「著作物規程」と いう。)第15条第3項の規定に基づき、国立大学法人電気通信大学(以下「大学」と いう。)における補償金の取扱いについて定めるものとする。

(補償金)
第2条 大学は、大学が著作物規程に基づき譲り受けた著作権の譲渡又は貸与、若しくは 利用の許諾により収入を得た場合は、大学が負担した必要経費を除き、残りの部分につ いて別表に掲げる率を乗じた額を補償金として、著作者及び原則として著作者の属する 研究室(以下「研究室」という。)に支払う。ただし、著作者の所在が確認できない場 合、著作者からの請求がなかった場合、又は研究室が存在しない場合は、この限りでない。
2 著作者からの申し入れにより大学が認める場合には、別表における大学への配分40%を除いた残りの60%について、当該著作物の特性を考慮して、研究室と著作者の配 分比を変更できるものとする。

(転退職又は死亡した著作者の補償金)
第3条 著作者に対する補償金の支払を受ける権利は、著作者が転退職した後においても 存続する。
2 補償金を受ける権利を有する著作者が死亡したときは、その者の相続人がその権利を 承継する。

(支払方法)
第4条 大学は、補償金を受ける権利を有する著作者が二人以上あるときは、その著作者 全員で合意した持分の割合に応じた補償金を支払う。持分の合意がなされていないとき は、持分の割合は等分と推定する。
2 大学は、職員等と共同して著作物を作成した職員等以外の著作者に対し、職員等に準 じて補償金を支払うことができる。

(その他)
第5条 著作者は、住所又は所属に変更があったときには、速やかに電気通信大学産学官 連携センター知的財産部門に届け出なければならない。転退職した場合も同様とする。

附則
この細則は、平成24年4月1日から施行する。

<参考>新しいウィンドウが開きます プログラム・データベースの取り扱い

権利の帰属

教員・学生等の権利に対する考え方

学生等が関与した発明の取り扱い-学部の学生、大学院生等の発明は、学生と大学との間に雇用関係はなく、学生に帰属します。ただし、指導教員の下で行われた発明、教員との共同発明や大学の施設等を用いて行われた発明等は、その特許を受ける権利について大学と譲渡契約を交わし、補償金の取り扱いについては教員に準ずる扱いにすることができます。


成果有体物取扱規程

電気通信大学研究開発成果有体物取扱規程

(目的)
第1条  この規程は、電気通信大学(以下「本学」という。)において研究開発等に従事する、又は従事した教授、准教授、講師、助教、助手及びその他の職員並びに本学と雇用関係にある者(以下「職員等」という。)が行った研究開発の成果としての有体物(以下「成果有体物」という)の取扱いについて定め、成果有体物に関する職員等の意識の向上、適正な管理、外部機関との円滑な運用及び本学の学術研究の促進を図ることを目的とする。

(定義)
第2条 この規程において「成果有体物」とは、次の各号に定める学術的・財産的価値その他の価値がある有体物(論文、講演その他の著作物に関するものを除く。)であり、材料、試料(微生物、新材料、土壌、岩石、植物新品種等)、試作品、モデル品等をいう。

  1. 研究開発の際に創作又は取得されたものであって研究開発の目的を達成したことを示すもの
  2. 研究開発の際に創作又は取得されたものであって前号に掲げるものを得るのに利用されるもの
  3. 第1号又は第2号に掲げるものを創作又は取得するに際して派生して創作又は取得されたもの
  4. 第1号から第3号に掲げるものについて記録・記載した記録媒体

(帰属)
第3条 本学が費用の支援をして行う研究、又は本学が管理する施設設備を利用して行う研究等により得られた成果有体物の所有権及び成果有体物にかかるすべての権利・法的地位は、特段の定めがない限り本学に帰属する。

(管理)
第4条 成果有体物の管理は、原則として、当該成果有体物を創作又は取得した職員等が行うものとする。

2 成果有体物を管理する職員等は、当該成果有体物を容易に他人に知られ、又は持ち出されないように適切かつ厳重に保管し、管理しなければならない。

(第三者への提供)
第5条 成果有体物を管理する職員等は、当該成果有体物を職員以外の者(以下「第三者」という。)に有償で提供することができる。ただし、次の各号に掲げる場合は、無償とすることができる。

  1. 退職等した職員が在職中に得た成果有体物を使用するとき。
  2. 成果有体物を管理する職員等と共同研究を実施する第三者が使用するとき。
  3. その他学長が学術・研究開発上無償で使用させることが適当と認めたとき。

2 第三者に有償で提供する場合には、当該成果有体物を管理する職員等は、電気通信大学産学官連携センター知的財産部門(以下「知的財産部門という。)に届け出るものとし、本学は、当該第三者と提供条件等について定めた契約を締結するものとする。

3 第三者に無償で提供する場合には、当該成果有体物を管理する職員等が、当該第三者に事前に当該成果有体物の取扱いに関する条件を提示して行うとともに、当該提供に関する記録を保存しなければならない。

(成果有体物提供奨励金)
第6条 成果有体物を有償で第三者に提供したときは、当該成果有体物を創作又は取得した職員等に対し、相当の成果有体物提供奨励金を支払うものとする。

2 成果有体物提供奨励金については、電気通信大学発明補償等に関する細則の規定を準用する。

(成果有体物の取得)
第7条 第三者が所有する成果有体物の取得は、当該成果有体物を取得しようとする職員等が行うものとする。この場合、知的財産部門は、必要に応じて協力するものとする。

2 前項により受け入れた成果有体物の管理については、第4条の規定を準用する。

(退職時の協議)
第8条 職員等は、本学を退職等するときには、当該職員等が在職中に得た成果有体物の帰属について、学長と協議するものとする。この場合、学長は、当該職員等の退職後の研究活動に支障を来さないよう配慮するものとする。

(雑則)
第9条 この規程に定めるもののほか、成果有体物の適正な取扱い及び管理に関し必要な事項は、別に定める。

附則
この規程は、平成19年3月14日から施行する。
附則
この規程は、平成19年4月1日から施行する。
附則
この規程は、平成21年4月1日から施行する。

出願書類などへの記載表記

(識別番号・和文/英文表記)

電気通信大学知的財産部門では、これらの書類への記載表記を 以下で統一しておりますのでご利用下さい。

識別番号:504133110

日本出願に係る住所などの表記

特許出願人
【識別番号】504133110
【住所又は居所】 東京都調布市調布ケ丘一丁目5番地1
【氏名又は名称】 国立大学法人電気通信大学  ※中国語表記も左に同じ
【代表者】 田野 俊一

発明者
【住所又は居所】 東京都調布市調布ケ丘一丁目5番地1 国立大学法人電気通信大学内
【氏名】 電通 太郎(例)

外国出願に係る住所などの表記

特許出願人=Applicant(USを除く)、譲受人=Assignee(US)
1-5-1 Chofugaoka, Chofu-shi, Tokyo, 182-8585 Japan
The University of Electro-Communications
代表者:Shunichi Tano
役 職:President

発明者
c/o The University of Electro-Communications,
1-5-1 Chofugaoka, Chofu-shi, Tokyo, 182-8585 Japan
TARO DENTSU(例)

特許庁提出書類に係る代表者(委任状、持分証明書等)

2020年4月1日~
東京都調布市調布ケ丘一丁目5番地1
国立大学法人電気通信大学
学長   田野 俊一

2014年4月1日~2020年3月31日
学長   福田 喬

契約に係る契約責任者

2020年4月1日~
東京都調布市調布ケ丘一丁目5番地1
国立大学法人電気通信大学
契約責任者 理事 三浦 和幸

2019年4月1日~2020年3月31日
契約責任者 理事 箱田 規雄

2017年4月1日~2019年3月30日
契約責任者 理事 川中 文治

2012年4月1日~2017年3月30日
契約責任者 理事 児玉 孝

学外者受入時の知財に関する誓約書

学外者を受け入れる際の知的財産に関する誓約書について~先生方の知的財産権を保護するために~

本学における知的財産の管理については、知的財産ポリシーの下、「国立大学法人電気通信大学職員の職務発明等に関する規程」の定めるところにより、発明の帰属の審議・決定、特許出願、維持・管理を行っていますが、その適用範囲は、本学教員等、雇用関係を有する者であり、学外者については適用外となっています。

このため、学外者が何らかの形で本学の研究に関与し発明が生まれた場合、共同研究契約等により知的財産の取扱いを定めていれば問題ありませんが、そうでないと当該学外者の行為(学会発表、特許出願等)を制限することができません。発明の新規性が失われ、その後の特許取得の障害になるなど、本学教員にとって不利益となる可能性があります。

そこで、共同研究・受託研究等以外で、学外者を何らかの形で本学に受け入れ、研究を実施するにあたり、発明等の知的財産が発生することが想定される場合は、別紙の様式により当該学外者からの誓約書を徴取し、産学官連携センター知的財産部門あてにご提出ください。

また、当初知的財産が発生しないと想定された場合であっても、研究の過程で知的財産の発生が見込まれた場合は迅速に知的財産部門にご連絡ください。同様の誓約書を徴取し、知的財産部門に提出いただくことになります。

なお、誓約書の文面については、個別のケースに応じて適宜変更していただいて結構ですが、その場合には事前に知的財産部門にご相談ください。

誓約書(Agreement)ひな型
誓約書日本語版(Japanese)  誓約書日本語版(Japanese)
誓約書英語版(English)  誓約書英語版(English)

関連規程(Regulations)
*日本語版と英語版の内容が相違する場合、日本語版の内容を優先します。(If the contents of the Japanese and English versions are different, the Japanese version shall be applied.)

新しいウィンドウが開きます 国立大学法人電気通信大学職員の職務発明等に関する規程
Regulations on Service Inventions of University of Electro-Communications Employees

新しいウィンドウが開きます 国立大学法人電気通信大学発明補償等に関する細則
Detailed Regulations on Compensation for Inventions of the University of Electro-Communications

お問い合わせ・提出先
産学官連携センター 知的財産部門
メールアドレス:chizai@ip.uec.ac.jp
電話番号:042-443-5838