受賞・表彰

池田暁彦准教授(基盤理工学専攻)が令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

2025.04.16

池田暁彦准教授(基盤理工学専攻)の「超100テスラ強磁場におけるスピン格子相互作用の研究」が評価され、令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞し、2025年4月15日(火)に文部科学省で表彰式が執り行われました。

研究内容

地磁気の1000万倍の強い磁場である1000テスラ超強磁場中では、物質の結晶状態が変貌し、物質・化学・生命に関わる新現象が発現すると期待されています。しかし実験・理論の困難さから、未踏領域として残されていました。100テスラを有に超える磁場を発生すると、コイルの爆発が避けられないことと、その発生時間の短さが困難の要因であったことです。池田准教授は、電磁濃縮法による1200テスラ世界記録達成に貢献し、世界初の1000テスラ高速ひずみ計測法を作りました。さらにコバルト酸化物の磁歪計測を行い、600テスラまでに発現する異常な結晶状態を発見しました。続けて世界初の超100テスラX線実験法も開拓しました。
本研究成果は、1000テスラにおける物質の構造安定性と、そこにおける電子スピンの役割を解明するものであり、今後、磁気を介した新材料の開拓に資すると期待されます。

【受賞名】若手科学者賞
【受賞者】池田 暁彦
【研究テーマ】超100テスラ強磁場におけるスピン格子相互作用の研究

表彰式の様子
池田暁彦准教授

関連論文
  • 「Signature of spin-triplet exciton condensations in LaCoO3 at ultrahigh magnetic fields up to 600 T」A. Ikeda et al., Nature Communications、vol. 14、p1744、2023
  • 「Two spin-state crystallizations in LaCoO3」A. Ikeda et al., Physical Review Letters、vol. 125、p177202、2020
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