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国立大学法人 電気通信大学

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産学官連携活動:研究・産学連携

電気通信大学 新技術紹介フェア2022麗春 ~観測・計測技術と応用~【4月27日オンライン開催】

電気通信大学産学官連携センターでは、研究成果や技術シーズをタイムリーにご紹介する新技術紹介フェアを年間数回開催しております。新技術紹介フェア2022麗春では、観測・計測技術の応用をテーマに、前半の部で宇宙・電磁環境研究センターを取り上げます。基調講演は日本気象協会から講師をお招きし、防災・減災を支える最新技術動向についてご講演いただきます。続いて、宇宙・電磁環境研究センターの活動概要紹介と電磁気および気象現象の観測と応用に関する4件の研究成果をご紹介いたします。後半の部は、計測技術の応用をテーマに、V2X信号を利用した歩行者測位技術の研究およびセンサー等で検出したストリームデータからイベント発生確率を予測する研究の2件の研究成果をご紹介いたします。
本学との産学連携にご関心をお持ちの皆様の参加をお待ちしております。

電気通信大学 新技術紹介フェア2022麗春
開催日時 2022年4月27日(水)13時00分から17時05分
開催方法 オンライン開催(Zoomウェビナー)
主催 国立大学法人電気通信大学 産学官連携センター
後援 一般社団法人目黒会(電気通信大学同窓会)
電気通信大学産学官連携センター事業協力会
多摩信用金庫
一般社団法人首都圏産業活性化協会(TAMA協会)
参加費 無料
申込方法 以下のリンク先の参加申込フォームよりお申込みください。

※お申し込み締め切り日:2022年4月22日(金)
お申し込み期間を延長いたします。お申し込み上限に達した時点で締切いたします。
プログラム 13時00分 開会挨拶
前半の部:テーマ「電磁気および気象現象の観測と応用(宇宙・電磁環境研究センター特集)」
13時10分から13時40分 基調講演 「「防災・減災」を支える最新技術動向」
片山 勝之 氏(日本気象協会 事業本部 社会・防災事業部 防災マネジメント課)
13時40分から13時50分 「宇宙・電磁環境研究センター概要の紹介」
芳原 容英(情報・ネットワーク⼯学専攻 教授/宇宙・電磁環境研究センターセンター長)
13時50分から14時20分 研究テーマ紹介1「雷放電を用いた異常気象現象の監視と予測」
芳原 容英(情報・ネットワーク⼯学専攻 教授/宇宙・電磁環境研究センターセンター長)
14時20分から14時50分 研究テーマ紹介2「気象用フェーズドアレイレーダによる降雨観測と短時間豪雨予測への応用」
菊池 博史(宇宙・電磁環境研究センター 助教)
14時50分から15時00分 休憩
15時00分から15時30分 研究テーマ紹介3「静止気象衛星ひまわり8号による夜光雲の観測」
津田 卓雄(情報・ネットワーク⼯学専攻 准教授/宇宙・電磁環境研究センター)
15時30分から16時00分 研究テーマ紹介4「地球の近くの宇宙空間を電波で計測する」
細川 敬祐(情報・ネットワーク⼯学専攻 教授/宇宙・電磁環境研究センター)
後半の部:テーマ「計測技術と応用」
16時00分から16時30分 研究テーマ紹介5「都市部における歩行者測位の取り組み」
湯 素華(情報・ネットワーク⼯学専攻 准教授)
16時30分から17時00分 研究テーマ紹介6「ストリームデータにおける複合イベント発生確率の推定システム」
戸田 貴久(情報・ネットワーク⼯学専攻 准教授)
17時00分から17時05分 閉会挨拶
問い合わせ窓口 電気通信大学 新技術紹介フェア 事務局
メールアドレス:r-day@sangaku.uec.ac.jp

※ 新型コロナウイルス感染症の影響等により、予告なくプログラムを変更させていただく場合がありますので、ご了承ください。

講演概要

基調講演

「「防災・減災」を支える最新技術動向」
片山 勝之 氏(日本気象協会 事業本部 社会・防災事業部 防災マネジメント課)
<概要>
近年、局地的な豪雨による災害が頻発し、大きな社会問題となっています。また、将来の温暖化によって豪雨災害が益々深刻化するといわれています。日本気象協会では、「気象テクノロジーで未来を支える」をモットーに、自然災害への「防災・減災」への備えの充実や被害軽減策を提案しています。気象レーダーを用いた豪雨や突風の監視と予測、GPSやVHF等を用いた水蒸気観測、レーダーや画像解析による雨雪判別、道路監視技術などについて、最新の動向をご紹介します。

宇宙・電磁環境研究センター概要の紹介

芳原 容英(情報・ネットワーク⼯学専攻 教授/宇宙・電磁環境研究センター⻑)
<概要>
電気通信大学宇宙・電磁環境研究センターでは、深宇宙から日常生活の場、さらに地下までの広大な領域における電磁気現象の計測とその応用から、電磁環境の理解や、自然災害被害の軽減等の社会貢献を目的とした教育研究を精力的に推進しています。また、センター附属の長野県菅平宇宙電波観測所では、様々な電波観測手法による宇宙や地球周辺の電磁環境に関する研究や実習教育を行っています。本講演では、極めて広範囲かつ学際的な研究が実施可能である、世界的にも極めてユニークは当研究センターの概要をご紹介します。

研究テーマ紹介1

「雷放電を用いた異常気象現象の監視と予測」
芳原 容英(情報・ネットワーク⼯学専攻 教授/宇宙・電磁環境研究センター⻑)
<概要>
皆さんの周りを飛び交っている電波はTVやラジオ、スマホなど、現代の通信手段に不可欠です。しかし一方で、自然界は電波の宝庫でもあるのです。一瞬にして遠くまで届き、様々な自然現象が起きる前の予兆を発する電波は、世界的に頻発している、気象災害や地震、さらには宇宙の天気の監視や予測への応用が期待されています。今回の講演では、電通大における雷からの電波を用いた竜巻やダウンバーストなどの突風、洪水をもたらす集中豪雨、送配電線へ被害をもたらす巨大エネルギー雷の監視や予測への取り組みをご紹介します!

研究テーマ紹介2

「気象用フェーズドアレイレーダによる降雨観測と短時間豪雨予測への応用」
菊池 博史(宇宙・電磁環境研究センター 助教)
<概要>
近年、台風やゲリラ豪雨のようなシビア現象による気象災害が日本のみならず世界的に発生しています。本発表では、最新型の二重偏波機能を搭載したXバンドフェーズドアレイ気象レーダの観測結果を示すとともに、豪雨予測への応用手法について紹介します。さらに、本研究グループでは、一昨年に新たに関東圏3次元雷観測ネットワークを構築しました。これらの同時観測結果から雷情報を用いたシビア現象の予測可能性についても紹介します。

研究テーマ紹介3

「静止気象衛星ひまわり8号による夜光雲の観測」
津田 卓雄(情報・ネットワーク⼯学専攻 准教授/宇宙・電磁環境研究センター)
<概要>
夜光雲は、高度80-85km付近に発生する天然の雲で、その実態は氷粒子です。地球温暖化に伴う超高層領域の寒冷化に敏感に反応して、氷粒子である夜光雲の発生が促進されると考えられております。このことから、夜光雲の観測を通じて超高層寒冷化や地球温暖化の情報を得られる可能性があり、夜光雲観測の重要性が認識されています。本研究では、静止気象衛星ひまわり8号による全球画像の地球周辺部に着目することで、高度80-85km付近に発生する夜光雲を高感度で観測する新しい手法を考案、同手法をリアルタイムのひまわりデータに適用するシステムを構築しました。

研究テーマ紹介4

「地球の近くの宇宙空間を電波で計測する」
細川 敬祐(情報・ネットワーク⼯学専攻 教授/宇宙・電磁環境研究センター)
<概要>
地球の高度100-500kmの領域には「電離圏」と呼ばれる場所が存在します。
国際宇宙ステーションや、多くの低高度衛星がこの高度領域を飛翔していることを考えると、電離圏は宇宙の入り口であると考えることができます。その名の通り、電離圏に存在する大気は、その一部が電離しているため、電離圏を伝搬する電波は反射や屈折を受けます。この性質を利用した電波による電離圏の計測について紹介し、その理学的意義、工学的応用を述べます。

研究テーマ紹介5

「都市部における歩行者測位の取り組み」
湯 素華(情報・ネットワーク⼯学専攻 准教授)
<概要>
都市部における歩行者測位精度劣化の問題を解消するために、歩行者より位置精度がはるかに高い車両・路側機を測位アンカーとして使用し、歩行者の位置を算出する研究を行ってきました。V2X信号を基に、受信信号強度(RSSI)ではなく、より詳細なチャネル状態情報(CSI)を利用して、歩行者とアンカーの間の距離および角度を推定しました。現在、距離をより高精度に計測するために、電波減衰特性の代わりに、V2XのOFDM信号の位相情報が距離により変化する特性を利用した距離推定手法に取り組んでいます。

研究テーマ紹介6

「ストリームデータにおける複合イベント発生確率の推定システム」
戸田 貴久(情報・ネットワーク⼯学専攻 准教授)
<概要>
当研究室で開発した複合イベント処理システムについて紹介します。本システムでは、センサーなどにより取得されたイベントストリームデータから、センサーで取得されたイベントの組合せとして発生する複合的なイベントの発生確率を推定することができます。その特徴は、ベイジアンネットワークで記述された確率モデルの時間変化を扱うことができること、そして、確率的に希少なイベントを扱うことができることです。サイバーセキュリティなどへの各種の応用を検討しています。