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国立大学法人 電気通信大学

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お知らせ

【ニュースリリース】赤外光を高感度に検出するシリコン製の受光素子を開発

2020年09月17日

機械知能システム学専攻菅哲朗准教授、富山県立大学下山勲学長および東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程2年 安永竣さん(電気通信大学特別研究学生)らの共同研究グループは、半導体集積回路と統合しやすいシリコンを材料に用いて、感度の高い赤外光の受光素子を作製しました。

本素子の開発では、ナノ加工技術により微小な銅粒子をシリコン中に埋め込んだ構造を作り、光に対してアンテナとして振る舞う構造を形成しました。通常、アンテナは電波の受信に使われますが、アンテナの長さをナノサイズにすれば、光の領域でもアンテナとして機能します。このナノアンテナ構造で、光を効率的に吸収し、電流に変換できたことがキーとなりました。本技術は、既存の半導体集積回路と共通素材を用いるので、受光器と集積回路を高度に統合した高機能赤外線デバイスを実現するものです。また、シリコンよりもはるかに高価で環境負荷の大きい化合物半導体を使用しないので、化学分析やヘルスケアなど幅広い用途への応用が見込まれます。

本成果は、2020年9月17日の独国論文誌Advanced Materials Interfacesに掲載予定です。

詳細はPDFをご覧ください。