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国立大学法人 電気通信大学

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お知らせ

【ニュースリリース】持ち運び可能な円筒形太陽光発電モジュールで、eスポーツ体験イベントを実施

2023年11月30日

国立大学法人電気通信大学(学長:田野 俊一、以下「電気通信大学」)、調布市(市長:長友 貴樹)、東日本電信電話株式会社 東京武蔵野支店(支店長:川上 卓郎、以下「NTT東日本」)および、株式会社NTTe-Sports(代表取締役社長:原田 元晴、以下「NTTe-Sports」)は、新規開発の可搬式円筒形太陽光発電モジュールを活用したeスポーツ体験イベントを、2023年12月6日(水)に市内のしばさき彩ステーションで開催します。

背景

調布市は2022年度から、東京都の補助金を活用して、NTT東日本、NTTe-Sports、電気通信大学と協働で、「eスポーツを基点とした包摂的な市民交流体験機会の創出事業」を実施しています。また、調布市は、eスポーツ事業の「ゼロエミ化」を通じて、持続可能なコミュニティの活性化を目指すために、電気通信大学と連携して本事業で新たに「円筒形太陽光発電システムの可搬式化」を開発・実証します。
今回の取組により、場所を選ばず遠隔でつながることのできるeスポーツの特性と、どこでも発電可能な可搬式の太陽光発電モジュールの特徴を活用して、屋外を含めたあらゆる場所で、eスポーツを通じた市民交流機会の拡大を目指します。

eスポーツ体験イベントの実施概要

  • ■ 日時:2023年12月6日(水)15時00分~16時00分
  • ■ 会場:しばさき彩ステーション
  • ■ イベント内容:
    ①「リズムゲーム」の1対1対戦(参加は6~10名程度まで)
    ②可搬式円筒形太陽光発電システムの展示

可搬式円筒形太陽光発電システムについて

(基礎技術の概要)
円筒形太陽電池は、早瀬修二特任教授(i-パワードエネルギー・システム研究センター)が、ウシオ電機株式会社、株式会社フジコー、 CKD株式会社との共同研究で研究開発を進めてきた技術です。
発電モジュールを円筒形にすることで、パネル形状と異なり、太陽の方向によらず効率的に発電できるとともに、複数の発電モジュールの間隔をあけて配置することで風圧を受けにくくすることができるため、重量のある架台を必要としない太陽電池です。
電通大チームは国内外を含めて円筒形太陽電池技術開発のトップランナーであり、実用化を含めて世界をリードしています。

(開発内容の詳細)
今回の事業では、この太陽電池モジュールを可搬化し、eスポーツの会場を含めて、さまざまな場面でエネルギーを創り出し、活用実証することに挑戦しています。
円筒形太陽電池の「軽量」という特性を最大限に生かし、軽くて持ち運びしやすい簾状の構造をもった可搬式円筒形太陽電池モジュールを、本事業のために新たに開発しました。eスポーツの会場となる建物の窓の部分にぶら下げたり、サッシの部分に固定するなどして仮設したり、可動式の組み立て架台を用いるなどして、様々な場所に運んで使用することが可能です。
また、Wi-Fiによってクラウドに接続可能なバッテリーと組み合わせて使用することで発電や給電の様子をインターネットから監視できる可搬式システムと、その状況を可視化するモニタリングダッシュボードも開発いたしました。この機能は、eスポーツ実施時の状況をモニタするだけでなく、災害発生時の非常用電源として、このシステムを活用する際に、市内のどこで、どのくらいの電力が発電、蓄電されているのかを一元的に監視し、余っている場所から不足している場所にバッテリーを運搬するなどして緊急事態に備えるという、災害対策としての活用にも貢献するものです。

今後の展望

2023年度末には、今回のイベントでの運用結果を踏まえ、イベント規模を拡大させた「再エネを活用した複数施設間のeスポーツ体験イベント」も計画中です。
また、2024年度には今回と異なるタイプの可搬式・可動式発電システムが、新たに2基完成予定です。本事業における連携先の各施設への導入を見据え、開発・調整を進めます。
さらに、開発した発電システムを用いて、市民の環境学習の機会創出や、災害時の電源活用の可能性についても今後検討していきます。
電気通信大学、調布市、NTT東日本グループは、今後も、持続可能な共生社会の充実につながる取組を推進して参ります。

詳細はPDFでご確認ください。